「勇気が人々の心を変える」〜映画『GREEN BOOK』 | 今宵、眠れないペンギンへ

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群青色の夜に、
時間の波間で紡ぐストーリーを。

1ヵ月ぶりに雪が積もった札幌。

 

冬に逆戻りのような天候でしたが、

 

春までもう少しと思うと、

 

最後の雪景色を楽しもうという気分になれます。

 

気持ち次第で、見える景色が変わりますね。


さて、昨日は映画のお話をしましたが・・・

今日も、おすすめ映画をご紹介。

 

 

今年度アカデミー賞作品賞など3部門受賞の『GREEN BOOK』。

 

先日観てきたのですが、ここ数年、いや、いままで観た映画の中でも

 

かなりの感動作品でした!

 

最初は、アカデミー賞と言われても、さほど期待していなかったのですが、

 

ストーリーが進むにつれて、すっかり感情移入。

 

ときにハラハラ、ときにじわっと涙が出そうになりながら、

 

最後は思わず笑顔になっていました。

 

舞台は、1962年のアメリカ。

 

喧嘩ぱやくてガサツなイタリア系用心棒トニーが

 

モノ静かで天才的な黒人ピアニストのドクター・シャーリーの

 

用心棒兼ドライバーに雇われ、一緒に南部へ演奏ツアーへ出かけるという

 

ロードムービーです。

 

最初は何もかもがかみ合わずに、衝突ばかり。

 

でも、さまざまなトラブルに遭遇するたびに、

 

ときには大声でののしり合いながらも、徐々に心を寄せていきます。

 

当時のアメリカ南部は、黒人差別が色濃く残り、

 

宿泊場所、レストラン、トイレまで使用できる場所は制限されていました。

 

「グリーンブック」とは、黒人が利用できる施設のガイドブックです。

 

各地で、黒人というだけで不当な扱いを受けるシャーリーを、

 

やがてトニーは全力で守るようになります。

 

その関係性の変化が、心を熱くします。

 

最後の演奏地で、シャーリーが南部ツアーにこだわった

 

本当の目的が明かされます。

 

そして、このセリフ。

 

  勇気が人々の心を変える。

 

こうして文字で見るより、ストーリーの中で聞くと

 

さらにぐっと響きます。

 

 

この映画は、実話をもとに製作。

 

トニーの息子が、父親から聞いた話を50年以上あたため、

 

製作と共同脚本を手がけています。

 

映画とエンドロールの間には、実に粋な演出があり・・・

 

これから観る方のためにふせておきますが、実話ならではのエピソードに

 

じんわり感動するはずです。

 

  こんな相棒が、

 

  人生を豊かにする。

 

友人、家族にあらためて感謝したくなる作品です。