未だに10式戦車の装甲が薄いとなかんとか言う方が居らっしゃるようなのでちょっと整理してみた。


























10式戦車M1A2 SEP
全長9.42m9.83m
全幅3.24m3.65m
全高2.30m2.84m
重量44.0t63.0t


重量が19tも軽い事だけが印象に残っているようです。
しかしながら、全長で41cm。全幅で41cm。全高でも54cmも小さいのです。
正確な計算ではありませんが、これをそのまま立方体に直すとM1A2 SEPの約70%(68.8905%)でしかありません。この比率で重量を縮小計算すると、43.4tという数字が導きだされます。
あ~ら不思議、10式戦車の重量とほぼ同じになります。
図にするとこんな感じ。



これでもなお分からんという方のために、重ねてみました。



一回り以上小さい事がわかって頂けたでしょうか?
仮に、装甲材料が全く同じと仮定します。この仮定のもとで装甲の厚さはM1A2SEPと同等以上となります。
さらに、10式戦車の場合、現状でも頑丈と言われた90式戦車から20年分の装甲材料の研究が反映されているのです。
防衛省技術研究本部の資料「技術研究本部50年史」によれば、90式戦車と同等の装甲性能を得るために最新の技術を適用した場合、90式戦車の重量の30%で達成できるとあります。

・・・そう10式戦車の装甲は薄いどころか、むしろ超強力と言って差し支えないでしょう。
その性能は既存主力戦車(MBT)の中でも最高クラスなのではないでしょうか。