私は、生まれてこのかた

「絶体絶命のピンチ」

などというものに陥ったことがない。



かつてアマゾンの巨大ナマズ・デビルファンクと

格闘した時でさえピンチと思わなかったし、

スリランカの巨大毒蛇・バルナーゴに

巻きつかれて飲み込まれそうになった時ですら

絶体絶命の状況とまでは感じなかった。



それはなぜか?

私は常に、過去の経験をふまえ、

先々を予想して行動しているからである。

すなわち、私の天才的頭脳は、

自分に起こることをあらかじめ見通し、

即座にその対応策を導き出してしまうのだ。



万練村で見舞われた出来事もしかり。

助手の山田などは、

事件を調査中に敵の術中にまんまとはまり

火に囲まれて「絶体絶命のピンチ!」とばかりに

慌てふためいていたようだが、私は違う



私の頭脳はその時すでに、

危機的状況を切り抜けるビジョンを

はっきりと描き出していたのだ。

それもひとえに、過去の出来事を通して

身につけた知識教養の賜物である。



私がこれまで、

いったいどのような経験を重ね、

それが万練村での活躍にどう繋がっていくのか。

その歴史をひも解くことで、

私の“天才たるゆえん”

少なからず見えてくるはずである。



上田次郎オフィシャルブログ「天才の私から君へ」by Ameba

なぜ私が万練村であれほど見事な活躍を見せられたのか……
はからずもこのDVDに、万練村の事件へと続く
私の“貴重な経験”の一部始終が収録されているらしい