7月6日

人生初、田んぼの草取りをしました。

こちら、神山町にあるFood Hub Project の田んぼです。
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草刈り機を走らせたあと、機械で取りきれない稲と稲の間の草を手でかき混ぜながら根っこごと浮かしていきます。

歩くのも力がいる田んぼの中。
「田植え靴」という足袋のしっかりしたやつを履いていたので転ぶことはありませんでしたが、動きが緩慢になるとヒルが足をチクっと刺してきます。だから無駄に足を絶えず動かしていたりもしました(←ごくごく最初のうちだけ)。

端から端まで1列の作業を終える前に休憩したくなる、そんな地道な作業です。

想像はしていましたが、田んぼの泥具合と足運びの悪さが相まって、さらに、中腰姿勢で作業が続くため、思ったより重労働。

この作業が、米を食べるためにくぐらなければならない関門(‼︎)のように思えて、とにかく、目の前の草を必死に取り続けました(必死に取っても全体の田んぼから見るとほんのわずかな量しか取れず…)。

こんなに手間がかかる、米づくり。
農業長の「売ってる米、安すぎます」に激しく同意します。

いや、少しだけ、農家さんたちの気持ちに寄り添うことができたような気もしました。



教員をしていた頃の話になりますが…
小学生が生活科で育てるピーマンやトマトなどの夏野菜も、「いつもは食べないけれど自分が育てたら美味しく感じて食べられた」ということがあります。
実際に田植えから収穫までを体験した子どもが「農家の方たちの大変さがわかった」「プロが育てたお米はやっぱり立派に育っていた」と感想に書いていました。



「身近な食べ物(米や野菜)を育てる」って、大切な経験だと思うのです。


わたしたちの食べる米や野菜は、

●どうやって育つのか、
●どれだけの人が手をかけているのか、
●そこにはどのような人の思いがあるのか…


これらを知ることで、毎日の自分たちの「食べ方」を考えるきっかけになることがあるかもしれません。

同じ食べ物でも今までより「美味しい」と思える瞬間がやってくるかもしれません。



今回の草取り、たった数時間ではありましたが、今は「この米、おいしいに違いない!」という思い(願い)と共に、米への「愛着」が芽生えてくるのを感じます。

「食」から始まるつながり。
「食」から広がるつながり。

田んぼも、今後の活動も、楽しみでなりません。

今日はロボットのようなかたい動きで1日を過ごすことになりそうです。
…明らかに運動不足を感じる今日この頃。



樋口 明日香