雲辺寺の歴代住職 | 雲辺寺のブログ


皆様いかがお過ごしでしょうか。

どうも雲辺寺でございます。


本日は

先々代住職

第77代雲辺寺住職 当山中興

権大僧正 宣昭和尚 についてお送りいたします。




雲辺寺には慈光殿という名の納骨堂があります。


昨日はその慈光殿に納骨を行いました。


この納骨堂は

檀家様だけでなく、

お申し込みいただければ

信者様もお入りいただけます。


本日は信者様が

新たに慈光殿に納骨されました。


地名などは

詳しくは書くことができませんが、

本日納骨堂へ納められた方は

約50年前に関西地方で事業で事故があり、

多額の補償金が支払うことができず、

命を絶つために四国にやってきたそうです。


その時代は

自殺では保険金が下りなかったため、

山の中で迷って

死んだと見せかけることを考えて

さまよっている時に

たどり着いたのが

四国霊場最高峰の雲辺寺であったそうです。


雲辺寺にたどり着いて

先々代と様々な話をして

「命を絶つのを止めて、補償金は払えるだけ払うようにすればどうだろうか」

という話になり、

その日は一緒に夜ご飯を食べ、

雲辺寺でお泊まりになられたそうです。


関西に帰る際に

先々代はガソリン代を

そのお方にお渡して

下山するのを見送ったそうです。


そして帰ってみると、

事故の件はどうにか解決してしていたそうです。


もし

命を絶っていれば、

何にも意味のないことになっていたと

ご本人がそう仰っていたと

ご家族の方がお話ししてくださいました。


今は

通信網が発達しておりますから、

ものすごいスピードで情報を得ることができます。

帰ってみたら…

などということはあまりないかもしれませんが、

昔はそうでありません。


どこかで何が違っていれば

その方は四国の地で

お亡くなりになられていたかもしれません。


「今の自分があるのは、雲辺寺住職のお陰だ」

昨年末に

お亡くなりになられるまで

奥様やお子様にお話しをなされたいたらしく

病気が良くなったら

お礼参りに行きたいと仰りながら

帰らぬ人となってしまったそうです。


奥様もお子様もご親戚の皆様も

雲辺寺に参拝することができ、

またご本人も

希望とは違っていたかもしれませんが、

念願が叶い、

皆様に喜んでいただけたと思うと

大変嬉しかったです。


また

雲辺寺中興の名に相応しい

先々代の遺徳を実感できたことも

大変感動的でありました。


皆様と共に

先々代のお墓をお参りして、

その後、

納骨堂にてお参りをいたしました。


皆様のお陰で

雲辺寺にとっても

非常に大切な日となりました。


本日はこの辺りで

失礼いたします。


合掌