私の中の何かが壊れた
私の中で何かが産まれた
血の気が引くように
全ての感情が冷めていった後
そこにはいつもと違う“あたし”がいた
時の流れはこわいもの
いつの間にか自分という一人の存在から
気付けば何かが分裂して出てきたような
奇妙な体験
これは始まり
確かに誕生した
“あたし”は誕生した
今まで自分がしてきたことを
全てばかばかしいことに思わされた瞬間
急な冷めた感情を
迷わず受け入れた私
そう、これでいい
私は何も変わらない
ただ
私というのが月なれば
砂のようにさらさらとその一部がかけてゆき
崩れていった存在…
そんな“あたし”という人間がここにいるだけ
後は
時の流れが導いてくれる
うん
なんとかなるはず…