いろいろ検索してみると、
龍とか蛇の民話って、かなり多いですね。(≧∇≦)
龍は、中国では神獣・霊獣であり、皇帝のシンボルとして扱われてきました。
水中か地中に棲むとされることが多く。
その啼き声によって雷雲や嵐を呼び、また竜巻となって天空に昇り自在に飛翔すると言われ。
口辺に長髯をたくわえ、
喉下には一尺四方の逆燐(81枚あると言われる鱗(うろこ)のうち、あごの下に1枚だけ逆さに生えるとされる鱗のことをいう)があり、
顎下に宝珠を持っていると言われています。
蛇を神聖化するのは、インドから中国に入ってきた神話が起源のようですね。
ナーガ…コブラの姿をした蛇神が、お釈迦様が悟りを開く時に守護したとされ、
仏教に竜王として取り入れられて以来、仏法の守護神となっています。
蛇神ナーガは天気を制御する力を持ち、怒ると旱魃(かんばつ)に、
なだめられると雨を降らします。
天候に関して責任感も持っているので、自身の感情を抑えたりもします。
チベットでは、樹の枝にも棲むとされている吉兆で。
元来コブラを神格化した蛇神であったはずでしたが、
コブラの存在しない中国において漢訳経典において竜と翻訳され、
中国に元来からあった龍信仰と習合し、日本にもその形式で伝わっています。
なので、日本では、
蛇は、龍そのものでもあり。
また、
龍の眷属とする事もあります(・ω・)ノ
さて。
今回は木曽に伝わる伝説です。(・ω・)ノ
仲良くしていただいているブロガー、草木庵さんからご紹介いただきました。
ありがとうございます(^ ^)
濃ヶ池の伝説。
お濃は、大原の農家の娘で、たいそう美しく、
とても機を織るのが上手でした。
お濃は年頃になり、原野の六郎左衛門基へ嫁ぎました。
ある日、帰りが遅くなった夫が、寝支度をして部屋へ入ってみると…
熟睡しているお濃の体は大蛇に変わり、
髪は逆立ち、肌も鱗で覆われていました。
お濃に恋をした木曽駒岳にある池のヌシが、
お濃を自分のものにしようと、妖術をかけたのです。
夫は余りの恐ろしい姿に驚き、お濃を家から追い出してしまいました。
お濃を迎えた実家では、
「娘にありもしない難くせをつけるなんてとんでもない」
…と憤慨しましたが。
夜になり、父母がお濃の部屋をのぞいて見たモノは…
まぎれもなく、頭髪逆立ち、鱗が生えた大蛇の姿でした。
お濃は実家からも追われる身となってしまいました。
夫からも、父母からも、見捨てられ。
天涯孤独になったお濃は、その不幸を嘆きつつ野原をさまよい、
大きな石上で野宿したりしました。(この岩は七尋石として今でも大蛇の鱗とお濃が持ち歩いた麻桶の跡があります。)
そして絶望の中、柳の枝で杖を作り、
大原の奥にある駒ヶ岳の麓の池にたどり着きました。
青く澄みきった静かな池を見つめていたお濃は、
やがて、杖を岸に突き刺し、水中に身を投じました。
その後…。
里人は、この池を濃ヶ池と呼ぶようになりました。
⬆︎木曽駒ヶ岳の濃ヶ池なんですが…この池ではないそうです(;^_^A どんな池なのでしょうね(^ ^)
お濃が入水した後、岸に刺された杖は根付いて大きな柳の木になりました。
そして、池のほとりの柳の木の下に立つと、池の中から機を織る音が聞こえてくるときがあり、
その時は必ず大雨が降ったといいます。
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蛇は吉兆…。
良い事の知らせなのですが…
人にあらざるモノへと変わってしまった畏怖が起こした、悲劇ですね…。
この他に、
日照りが続いて、村を助けたかったお濃が、
木曽駒ヶ岳の池の龍神に身を捧げて、龍となり。
天に昇って雨を降らせた、という話や、
蛇をころしてしまったため、蛇に変えられたという話や、
柳の杖を逆さに刺したので、逆さに生えている柳になったとか…
いろいろなバージョンがあるようです(・ω・)ノ
民話は奥がふかいですね♡