桜の話で忘れてはいけないのが、
梶井基次郎 “桜の樹の下には” でしょう。
これは信じていいことなんだよ。
何故って、桜の花があんなにも見事に咲くなんて信じられないことじゃないか。
俺はあの美しさが信じられないので、この二三日不安だった。
しかしいま、やっとわかるときが来た。
桜の樹の下には屍体が埋まっている。
これは信じていいことだ。』
冒頭の台詞の、
あまりのインパクトに、
皆が、
「桜の木の下には、何か生き物が埋まっていて、
その血を吸うから、花びらがピンクなのだ」
と、本気で思ってしまうほどの、倒錯的な魅力を感じてしまいます。
短編小説ですが、散文詩とも言われている作品です。
ウキペディアによりますと、
『灼熱した生殖を幻覚させる後光のような、
人の心を撲たずにはおかない、
不思議な生き生きとした美しい満開の桜の情景を前に、
逆に不安と憂鬱に駆られた「俺」は、
桜の樹が美しいのは下に屍体が埋まっているからだと想像する。
そして、かげろうの死や、剃刀の刃に象徴される惨劇への期待を深める。
花の美しい生の真っ盛りに、死のイメージを重ね合わせることで、
初めて心の均衡を得。
自分を不安がらせた神秘から自由になることが出来るのだと、「俺」が言うのである。』
と、いうお話との事。
かなり…生と死に対しての憧れと不安を感じますね。
うさ吉が、この作品があると知ったのは、
高校の時で。
「桜の木の下には、屍体が埋まっている、って言う小説があるらしい」
とは聞いていましたが、
作者がわかったのは、
ウルトラマンティガの、実相寺昭夫監督が手がけた「花」というタイトルの中でのセリフでした。
⬆︎歌舞伎の舞台のように、桜が舞い散る中での戦いが印象的でした
色々な方に影響をもたらした、
「桜の木の下には…」。
今までご紹介した作品は、
桜に霊力や神通力があるような話や、
それにまつわる神がかり的で霊的な話や、
人の負の念の話。
悲しみや、人の思いを感じさせられるものが多いように思います。
それでも、憧れずにはいられないのが桜の花なのです(≧∇≦)
日本人の魂の故郷のような場所が、桜の咲くところなのですかね♡
この「桜の木の下には…」は、
桜には、憧れと畏怖の念を日本人が持っているということを、思い出させてくれる作品だと、
うさ吉は思います( ´ ▽ ` )ノ
つづく。
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