す只今、西遊記の玉龍をご紹介しております(・ω・)ノ




さてさて、この、玉龍。


お父さんである、西海龍王・敖閨(ごうじゅん)の宝珠をうっかり焼いてしまって。


「この、親不孝者!」


と言われた挙句。


お父さんが天帝に相談したら、

「親不孝者は吊るして300回叩いて、死刑」

と、言われ、天空牢で泣いていたところを、



西の国へありがたい三蔵真経を取りに来て、広めてくれる東の国の人を探していた、観音菩薩さまに救われました。





…と言うと、

玉龍くんも、悟空と同じく  やんちゃなのかと思いがちですが。



玉龍くんは、極めて温厚、情に厚く、礼を尽くす従順な龍なのです(≧∇≦)





なので、堺正章さん主演の西遊記Ⅱでは、

身体は大人、知能は12歳という設定があったそうです。

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うっかり、大事なお宝を焼いちゃうのですからね…まだまだ子供ということです。


なので、なので。

西遊記の原文では、「小竜」と、表されていました。




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⬆︎うさ吉、小さい竜と言われると、こんなイメージになってしまいます(笑)



日本で、あまり玉龍くんが知られていないのは、

玉龍くんがあまりにも活躍しないからです。



馬として、一番多く登場しているのに、本当…可哀想( ;´Д`)




日本で主に西遊記が読まれているのは児童書で。

有名な話(金閣銀閣、牛魔王、羅刹女など)だけが紹介されているからです。


もっとも、西遊記は子供に紹介できない内容も結構あったりしますので、しょうがないのですが…





では、玉龍くんが大活躍するお話をご紹介します。


長いので、三回に分けてご紹介しますね。
   







西遊記 宝象国の話  その一




三蔵一行は、白虎嶺(びゃっこれい)という高い山にさしかかりました。


ひどくけわしいところまで来たとき、三蔵が悟空に

「とてもお腹が空いているのです。

托鉢をしてきてくれませんか?」

と言いました。


「こんな山のどまんなかに、人家なんてありませんよ」

と、悟空に返されて、空きっ腹で少々頭にきたらしい三蔵は、

「悟空は怠けたがっているのですね。

だからそんなことを言って、私にひもじい思いをさせるのですね!」

と、あたり散らし。


なおも、おなかがすいたと言い張る三蔵のため、

仕方なく悟空は、南の山に山桃がなっているのを見つけて、もぎに行ってしまいました。



さて、この山にも妖怪がおり、三蔵をみつけました。


唐からくる坊主は金蝉子の生まれ変わりで、十世に渡り修行を積んだとびっきりの聖人だから、

その肉を食べると長寿になる事まちがいなし、と大喜びしました。



しかし、三蔵の側には八戒と悟浄がいるので、手を出せません。

そこで、美しい娘に化けて近づきました。


三蔵はともかく、八戒も相手が妖怪だと見分けられない始末…


飛び戻ってきた悟空は、すぐに化けものだとみやぶりますが、三蔵は信じようとしません。


悟空は、三蔵の制止も聞かず、如意棒で打ちかかりました。

しかし、化けものはにせの身体をそこに置いて、本体は逃げ出しました。


にせの身体の死体が残っているので、三蔵はたまげてふるえ、八戒のけしかけもあって、頭の輪が締まる緊箍児呪を唱えました。


つぎに化け物は、老婆に化けてやってきました。

またも化け物だと見破った悟空。

今度も如意棒で叩きましが、また化け物はにせの死体を残して逃げていき。

悟空はまた、痛い思いをすることになりました。



一方、化けものも まだあきらめません。

今度は老人になりすましました。


その老人も化けものとみやぶった悟空ですが、

やっつければ師匠があの呪文を唱える、

でもやっつけなければ師匠をさらう、

と考え、 今度は、土地神と山神を呼び出すと、証人となってもらい、ようやく化けものを倒すことに成功しました。


びっくりした三蔵が呪文をとなえようとすると、悟空が死体を見るよう言いました。


三体の死体は、骸骨になっていました。


それを見て三蔵は信じかけたのですが、八戒が横から、

「悟空の兄貴は、妖力で目くらましをして、自分の悪業をごまかす気なんですぜぃ」

と口をはさみます。


人の言葉に左右されやすい三蔵は、八戒のでたらめな告げ口を信じ、悟空を破門してしまいました。


悟空が別れの礼をするときも、

「わたしは善良な僧侶なのだ。

おまえみたいな悪人の礼など受けるものか」

などと、独り言とは思えない声の大きさで悟空の礼を拒否しました。



三蔵がなんとしても自分の行動を理解しないし、許してくれないと見て、悟空は悟浄に

「八戒のでまかせに乗せられないようにな。

もし師匠が妖怪につかまえられたら『悟空が一番弟子だ』というんだぞ、いいな! 頼んだからな!!」

と言い含めました。


そして、もはやこれまでと、涙をのんで故郷の花果山にかえっていったのでした。 






長いのでつづく。





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