春日大社で狼藉三昧の ご老公一行

 

ミミ      待ちなはれ 狼藉者はあの師弟だけです

 

ごま    そうですよ あの2ウサがお神酒根こそぎ呑んだんですから

 

はな    そうやで おまけに艶奴まで湧いてきたんやで

 

でも お別れは突然に

 

艶奴    れおんちゃん 堪忍え お座敷入ってるから帰るわな

 

れおん      え”--  もう帰りますの

 

うさ     酒の匂いかいだら すぐに湧いてきよるわ

 

艶奴       ちょっと 爆弾  わてはボウフラでっか

 

うさ     こりゃ ババ奴 誰が爆弾じゃ 化けもんのくせしやがって

 

艶奴       やりまんのか

 

うさ     おー やらいでか   喰らえ

 

ミミ     ちょっと うささん止めなはれ

 

        こんなとこで爆弾かましたら テロリストとまちがわれるでしょ

 

うさ子      もう 立派なテロリストじゃ 

 

ミミ     あんたー アホちゃいますテロリスト自慢なんかしてどうしますんや 

 

源三       ミミさん テロ テロ 言うから周りの人 見てますよ

 

はな      そうやで ここ県警そこやし ポリ来んうちに 次行こ 次

 

春日大社で狼藉の限りを尽くし

 

本殿を丸焼きにし 神様を露頭に迷わせた

 

うさ子    ちょっと 待てい  その書き方

 

          何や わしが悪い事したみたいやないか

 

うさ     そうでっせ お神酒をケチった 奈良の酒蔵が悪いんじゃ

 

          神様がお怒りになられて 雷 落ちたんやがな

 

れおん    よく言いますよ  爆弾かましといて

 

うさ      れおん 何か言うたか  もうババ奴 おらんねんで

 

艶奴     まだいてます  そやけど ようこんな罰当たりな事 書きまんな

 

うさ子    はなくそ 燃やした罰じゃ ブルーシート寄贈したれ

 

はな     何でうちやねん  うち何も悪い事してないがな

 

ミミ     あんたら ええ加減にしなはれ しまいにバチ当たりますよ

 

ごま     お姉ちゃん! 元はと言えば お姉ちゃんが悪いんでしょ

 

うさ     何で わしじゃ

 

ごま     とりあえず これも おかんに報告しときます

 

一行と別れ 宝山寺へと帰って行った 艶奴

 

うさ子    生駒山上遊園地の お化け屋敷に帰ってんやろ

 

春日大社の次は だいぶっつぁん の 東大寺

 

修学旅行 や 遠足 のガキんちょの多いこと

 

うさ      天気もよろしいし 若草山で昼寝でもしまへんか

 

うさ子     そうじゃのう おにぎりなと持って行こけ

 

と このおにぎりが おにぎりころりん ならぬ  ふっふっふ に

 

鹿どん    しかしまた えらいのが来よったがな

 

鹿さん    そうでっせ あの鹿 丸焼きにされましたで

 

鹿さん    鹿どん あのクソうさぎ 何でんねん

 

うさ子    こりゃぁ クソうさぎ で悪かったのう

 

鹿さん    うわっ これは これは よくお越し下さいました 

 

鹿どん    うさ子 ほんで今回は何しにきたんじゃ

 

うさ子    はなくそ が京都火の海にしよったから追い出されたんじゃ

 

うさ     若草山 丸焼けにされとうなかったら 

 

         ちゃんと  おもてなしするんやで  お も て な し

 

鹿どん    別にあんさんらが丸焼きにせんでも 毎年 丸焼きしてまっせ

 

ミミ     若草山の 山焼きでしょ

 

うさ     よかったら 若草山の一つや二つ 吹っ飛ばしたろか

 

れおん    うささんやったら やりかねんませんよ

 

うさ子    らしいわ 良かったのう 鹿どん

 

鹿どん    お前ら ホンマに天罰喰らうぞ

 

うさ子    アホー わしゃ 天罰いう食いもんなんか 喰うた事無いわぁ

 

ごま     ああ言うたらこう言うし こう言うたらああ言うし 処置無しですね

 

ミミ     もう ほっときなはれ  かもうて腹たてるだけ 無駄です

 

            と とうとう ミミちゃんにも 愛想を尽かされ

 

うさ     師匠 昼寝には丁度よろしおまんな

 

うさ子    極楽 極楽じゃ

 

ミミ     何 言うてますんや  極楽とんぼ が

 

この季節 極楽とんぼ より 赤とんぼ が飛んでおま

 

うさ     師匠 おにぎりでも食べまひょか

 

うさ子    そうじゃのう チト腹も減ってきたしのう

 

        と ところが おにぎりが 無い

 

うさ子    こりゃ はなくそ わりゃワシの 握り飯喰うたやろ

 

はな     何 寝ぼけてるんや  あんた 寝相悪いやろ

 

          おにぎり 蹴とばして 皆転がしてもうたんやで

 

うさ子    何じゃ 転がしたとな  握り飯はどうなったんじゃ

 

はな     ほれ 下で鹿が 食べてるやろ

 

うさ子    あー  わしの 握り飯が 

 

鹿さん    ごっそうさん  もっと無いんか

 

うさ     鹿の奴 催促してまっせ

 

うさ子    わしの飯 かっぱらといて まだ くれじゃと

 

         ちょっと うさ 耳貸せ  ごにょ ごにょ ごにょ じゃ

 

うさ     それしまひょ  オモシロなりまっせ

 

うさ子       おーい 鹿さんや  おむすび 転がすで たんと食べるんやで

 

はな     どうしたんやろ おばはん えらい気前ええがな

 

源三     でも 何か嫌な予感がしますよ

 

れおん    山から コロコロ でしょ  まさか

 

うさ子    うさ よ 10尺玉 あったやろ あれ転がしたれ

 

         それで 集まってきたとこに  分かっとるやろ

 

うさ     ラジャー  一発で仕留めたりまっさ

 

うさ子    鹿さん ほな 大きいのん 転がすで 一緒に食べるんやで

 

うさ     ほな 逝きまっしぇ   おにぎり ならぬ

 

うさ子    爆弾ころころ  じゃ

 

鹿どん    おおー あのケチのうさ子が 大きいのん くれよるで

 

鹿さん    ありゃ 一つや二つ とちゃいまんがな

 

鹿 どん   おーーい 飯じゃ 集まれよー

 

うさ子    おー おー 食い意地のはったアホがようけ集まってきよったわ

 

うさ     ほな 師匠 ぼつぼつ 仕留めまひょか

 

うさ子    そうじゃのう 神の遣いに地獄見せたれ

 

うさ     ほな 逝きまっせ  超高速 3尺玉 狙うは 10尺玉じゃ

 

とりゃーーーーーーーーーー  キィーーーーーーーーーーーーーン

 

どっかーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん

 

どっかーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん

 

             おにぎり ならぬ特大爆弾に 爆弾を かます   これが

 

うさ子    おにぎりころりん ならぬ 爆弾ころりん じゃ

 

れおん    ありゃあ  鹿さん もんどりうっていますよ

 

源三     追加のおにぎりを要求しなければ 良かったものを

 

ごま     でも 2回 爆発しませんでした

 

うさ     ありゃあ 一発 誤爆しましたがな

 

うさ子    それで どこに叩き込んだんじゃ

 

はな       あーー  大仏殿が

 

ミミ      まさか 誤爆したのって

 

ごま      おねえちゃん また何 しでかしましたん

 

うさ      ありゃあ 黒い塊が飛んできまっせ

 

れおん     ああーーーーー  あれっ

 

はな      だいぶっつぁん やんか

 

うさ子     なにょう 大仏じゃと

 

うさ       ありゃ  失速しましたで

 

はな       こっち向いて 落ちて来るやん

 

うさ子      あにゃん  逃げるんじゃ

 

           ウサギは上りは早いが  下りは 遅い

 

           ここは やっぱり

 

うさ子      あにゃ きゃーーーん  何で 転がるんじゃ

 

おにぎり ころころ  爆弾もころころ  ついでに ウサギも ころころ

 

うさ       ありゃぁ だいぶっつぁん が 若草山に突き刺さりましたがな

 

ミミ       あんたら ええ加減にしなはれや 世界遺産 破壊して

 

うさ子      悪いのは わしちゃうなが  鹿どん やがな

 

うさ       そうでっせ おにぎり くすねた鹿の責任でっせ

 

うさ子      そうじゃ そうじゃ 神の遣いが 破壊したんじゃ

 

鹿どん      アホー 爆弾かましたん 誰や

 

うさ       あの 鹿 まだ懲りていまへんで 師匠

 

うさ子      そうじゃのう もう一回お仕置きせな あかんのう

 

ミミ       あんたら また何 言うていますんや

 

ごま       お姉ちゃん ええ加減にせなあきませんよ

 

            この件も おかん に報告しときますからね 

 

源三       うささんも ごまちゃんに掛かったら グウの音も出ませんね

 

 ぼかっ

 

うさ       源三  あんた 島流しの刑 やからな  嫁の元に送ったるわ

 

          春日大社どころか 東大寺までも破壊した テロリスト軍団

 

ミミ       オッサン アホな書き方せんとき

 

         破壊したのはうさ子さんとうささんの極悪師弟コンビですからね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次に訪れたのは

 

遺跡の中を電車が走るで 有名な  平城京

 

朱雀門の 前を近鉄電車が走っています

 

そして 向こうには 大極殿 がその雄姿を見せています

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここには天皇陛下が座られた 高御座(たかみくら)も復元されていますが 当然

 

うさ子    ほっほっほ  くるしゅうないぞ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミミ     何 ほざいてますのん 鹿に 塗炭の苦しみ 味合わせておいて

 

はな     そうやで 鹿どん 可哀想に 鹿苑(ろくえん)送りやねんで

 

うさ     斎場送りにならんかっただけでも 儲けもんでんがな

 

れおん    閻魔大王でも うささんに泣きを入れましたし

 

             命があっただけでも 良しとせなあきませんよ

 

うさ子    これっ 町人よ かまどから煙は出ていないが どうしたんじゃ

 

はな     おばはん おまん とうとう頭にきたんか

 

うさ子    これっ 町人  そろそろ食事時じゃ 家で食事の用意はせぬのか

 

うさ     師匠 何言うてまんねん ここ だだっぴろい 広場でっせ

 

          どこにも 家などおまへんがな

 

うさ子    あおによし 奈良の都は ほいさっさ

 

はな     ほらみてみいな こいつ天皇になったつもりやがな

 

れおん    どうしますのん 煙 出るまで言いますよ

 

源三     七輪で サンマでも焼きます

 

はな     何個いると思うんや 難儀な話やで

 

うさ     ほな こういう時は こうしたら  ええんじゃ

 

         前振り無しで

 

        喰らえ おどし玉の 乱れ撃ち!!!

         

           どかどか  どっかーーん

 

ミミ      ちょっと うささん 何しますのん  煙どころか砂嵐ですやん

 

うさ子     元気じゃのう  皆 走り回っとるわ

 

ミミ      あれは 砂嵐から 逃げているんです

 

          大体 あんたが訳の分からん事 ほざいたのが原因でしょ

 

    そして 最後はお決まりのオチに

 

れおん    あーー  線路が砂で埋まりましたよ

 

そこへ運悪く というか この物語のいつものパターンというか

 

源三      わーー 近鉄特急が乗り上げて脱線して

 

はな      阪神電車が それに突っ込んだやんか

 

ごま      お姉ちゃん また 何しますんや

 

うさ      わしゃ 何もしとらんがな 運悪く風の向きが悪かっただけじゃ

 

ごま      これも おかん に報告しときますからね

 

うさ      知るけー  プチッ じゃ

 

     さて 次は何処へ

 

はな      どんどん へんぐり に近づいてるやん

 

 

 

それじゃあまた 逢えたらいいね

 

                 うさうさ うさ子