新型コロナウイルス。。。この存在をこんなにも身近に感じるようになるとは!!

といっても、体調を崩して感染の危険を感じたからではないんだけど💦

 政府は25日に、重症者の発生を防ぐことを柱とした基本方針を示したが、「政府の取り組みが不十分で後手に回っている」との批判が出ていた。このため、首相は26日の対策本部で大規模なイベントを2週間自粛するよう呼びかけた。さらに27日には学校の休校要請と立て続けに対応を打ち出すことで、政府として拡大防止に向けた「強い意志」を示す狙いもあるとみられる。


これに先立つ2月19日、
代官山B1FLATにて開催されたイベントに、ワタシは食べる曼陀羅で出演した。





この日はLIFEレジデントDJ ジュンさんと共演したのだけど、タイミング悪くジュンさんは体調を崩していた。

待ち合わせ場所のknockにマスク姿で現れたジュンさんはコロナの不安を口にしていたけれど、ワタシはまだ全然気にしていなかった(^_^;)

マスク姿のお客さんが目立つ中でイベントは開催されたけれど、会場に曼陀羅に対する不安などはまったく無く、みなさんスゴく楽しんでおられた。




ただ会場に向かうまでの会話で、「今日知り合いから連絡が来て、まだ公表されてはいないけれど、近くでタクシー運転手がコロナに感染したとの情報が出てるらしい」と聞かされたとき、イヤな感じがした。

報道機関からの情報ではなく、個人から個人へのこのような情報伝達については、真偽の確かめようが無い。。。つまり、ちゃんとした情報なのか、不安からうまれたデマなのかハッキリさせることができないのに、人から人へとまことしやかに伝えられるという現実に、なんだか悪い予感がしたんだ。。。




そしてこの日から一週間後、
現実にデマが流され、日本列島はパニックに包まれることになる。

というのも、「中国から原材料が輸入できなくなり、近いうちにトイレットペーパーが無くなる」というデマをうのみにした人々が買いだめに走り、全国で紙製品が品切れ状態になったのだ。


手に入れられないのはトイレットペーパーだけじゃない。マスクはもちろん、紙オムツやアルコール消毒薬、カップ麺やレトルト食品まで、まさにパニックの様相を呈している。

それに加えて、政府による大規模イベントへの自粛要請を受けて相次ぐ中止。。。その波は瞬時に小箱のパーティも飲み込んだ。

さらに余波は現在進行形で続いていて、イベントやパーティだけではなく、飲食店も直撃を受けているのだ。コチラのサイトにもあるように、社員に対して外出自粛要請をだした企業が多くあるため、送別会などのキャンセルが相次いでいる。

ワタシが働く渋谷の南インド料理屋さんも、目に見えて客数が落ち込んでいる。大人数の予約がキャンセルになってる他に、個人客も明らかに減っているんだ。




また、ワタシがよく利用しているパン屋さんでは、すべてのパンが袋に入った状態で店頭に並ぶようになった。つまり、パンを裸のまま店頭に長時間並べる事によるお客さんの懸念を配慮したのだろう。。。



曼陀羅やる上で、この状況はかなり痛い。。。ガラス板に数時間かけて食材を並べてつくるため、どうしても長時間食べ物が放置されることになるからだ。



26日と27日の二日間でいきなりガラッと世の中の空気が変わったのを感じたワタシは、それまで無縁だと思ってたコロナが気がつけば、ヒタヒタとすぐそばまで近寄ってきてるように感じた。



早速27日の夜から、3月6日に予定しているLIFEの開催について検討を始めることにした。まず、すでに始めている告知を週末の3日間はやめて様子を見ることにした。

というのも、情報の真偽が入り乱れて多数の人間が不安に陥ってる中、どんな言葉を扱うにも危険が大きいと考えたから。こんなときに、深く考えもせずにパーティの告知を続けるのはリスクが大きい。

とはいえ、このときはまだ対策を講じてパーティを開催するつもりでいた。その対策とは、通常は曼陀羅を手食で楽しむのを勧めているんだけど、今回はスプーンを用意すること。そしてお客さんに使ってもらうアルコール消毒薬を用意すること。

ワタシ個人としては、実際の感染有無よりも集団パニックや集団ヒステリーの方を怖れていて、これに巻き込まれて不安になる方が厄介だと考えている。だからオーガナイザーとして、いかにお客さんやその他の人たちに安心感を与えられるかを最優先にして対応しようと思っていた。

knock勤務中も、情報を得るために何度もケータイに目を落とす。。。深夜に帰宅してからも、世の中の動きを捉えようという思考が止まらず、ほとんど寝ないで情報を漁る。

そうして28日のお昼には早くも、中止の2文字がアタマにちらつき始めていた。




そして3月2日、今回のLIFEはお休みにする事に決めた。



主な理由はまず、最優先されるべき食の安心安全が担保出来ない状況下では、食べる曼陀羅をやるワケにはいかないこと。
そして、電車を利用してknockに来るお客さんの感染リスクを考慮したこと。さらには、自粛ムードが拡がる中の開催リスクもある。

ただしこれについては、世の意見は二分している。
「この時期だからこそ、人が集まるイベントは開催するべきではない!」
「この自粛ムードをこれ以上長引かせない為にも、イベントは開催するべき!」


どちらも、ごもっともな意見だ。
ワタシの中にも、この両者の見方が存在した。


自粛ムードこそ、コロナの危険よりも人々を不安にさせている気がしているし、不必要に外出を避ける流れに乗っかりたくない自分がいる。

一方で、不特定多数の人々を一か所に(それも地下で排気の悪い場所に)集まってもらい、曼陀羅食べながら遊んでもらうという事に対して、強く危惧する気持ちもあった。

他に、中止する事によってknockの営業に穴を空けてしまうことに対する責任と、ゲスト出演をお願いしているDJさんへの申し訳なさも大きかった。

自分の意図とは別に、結果として自粛の流れに乗っかって、社会全体が精神的・経済的に
萎縮する方向に加担する事への懸念もあった。




考えれば考えるほど、何をどうすれば良いのか分からなくなるという悪循環。

あっちを立てようとすればコチラが立たずで、思考は右往左往を繰り返していた。

そんな中ふと、大切な人を今回のLIFEに誘うだろうかと考えた。

大切な友達に直接連絡して、今回のLIFEに遊びに来てよと誘うだろうかと自分に聞いてみた。

その答えはすぐに返ってきた。

(いやぁ。。。この時期だからこそ、誘わないな💦 むしろ遊びに来るよって言われたら、毎月やってるから落ち着いてから来なよって言うだろうなぁ。。。)

これで腹は決まった。
迷いなく、3月のLIFEはお休みにすることに決めた。

それはまるで、深い深い暗闇の中で光るものを見つけたみたいだった。

光っていたのは、ワタシの確信だった。

ワタシにとって、LIFEに遊びに来てくれる人はみんな大切な友人。お客さんには違いないけれど、気持ち的にはお客さんというよりも友達なんだというコトに気がついたんだ。

大切な人たちを招くのに、不安要素がある中ではやりたくないと自分の確信を掴めたんだ。








今の、この混乱した状況の中で見えるモノがある。これらは普段、日常の雑事に追われている目では捉える事ができないモノだ。

それは深く深く自分の中に潜り込んでやっと見えるモノであり、またSNSを通じて発信される言葉の裏にあったり、人と人が直接会って交わされる言葉や態度の中に潜んでいたりする。

ワタシは目を凝らして、こういうモノをしっかりみていたい。

そうやってそれらをよーくみて、結果として自分の中の確信に辿り着ける事ができれば、本当に大切なものだけを大事にできる気がしてる。

生きるって
食べることだし、
遊ぶことだし、
人間関係でもあるし。。。

また、
政治も生きることに直結してるし、
経済的に成り立つことも必要不可欠だし、ありとあらゆるものが複雑にからんで私たちは生きている。

ウイルスに怯えるのも、
政府を批判するのも、
パニックになるのも、
その人がそこに至る理由がある。

自分の中にあるその理由を
じっと観察することでしか
自分の中の確信に辿り着く道はないと思う。

不安の中にも光る確信を掴み、
同じように光るものを掴んだ人と共鳴する事ができれば、
この状況を逆手に取って、より良い環境をつくることができると確信している。

ワタシにとってそのような環境とは、
やっぱパーティ。

この嵐を経験しないと分からなかったものを分かるために、いま嵐を経験していると思っている。

今回掴むことができた確信により、今後パーティをオーガナイズする上でも、また日常生活をおくる上でも、これまでとは違うフェーズに入ったと感じている。

本当に大切なものを
迷いなく
最優先にして大事にできる自分

新型コロナウイルスによる今の状況から、光を掴めたコトに心から感謝したい。




まだまだ状況は不安定なばかりか、いつ収束するのかまったく分からない。もしかしたら、長期に渡ってこの状況が続くかもしれないという見方もあるから、まったく楽観視はできないけれど。

この世で起こるすべては完璧であるという真理を思い出し、どんな状況からも気づきや学びを得ようとする態度を失わなければ、少なくとも不安に怯えてパニックになる事は避けられるのではないかな。。。




心から
1日も早い収束を願っています。