ガンバ大阪、2013年シーズン、セントラルMF論~新監督の下でも黄金の中盤は不変なのか?【J特】 | ヒロ・ゴラッソ

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先日から始めました、今季の陣容を昨季の活躍ぶりと長谷川監督のサッカーとの相性を合わせながらポジション毎に見ていく特集。今日は【セントラルMF/ボランチ】です!!


バックナンバー・・・【GK編】http://ameblo.jp/venger/entry-11454635134.html 【CB論】http://ameblo.jp/venger/entry-11454636997.html

【SB編】http://ameblo.jp/venger/entry-11454651929.html



セカンドボール回収要員のアンカー採用?

 清水エスパルス時代の長谷川監督のサッカーから考えると、日本代表に選ばれた3人のCB高木和道・青山直晃・岩下敬輔の空中戦の強さを利用し、そのセカンドボールを多く回収するために、中盤の底にアンカーを採用し、伊東輝悦や本田拓也といった新旧日本代表MFを起用していました。

 しかし、ガンバは従来4-4-2のボックス型でも4-2-3-1でも中盤は2ボランチを採用してきたチーム。また、ガンバのCB陣を見ると・・・空中戦に弱い?と言える選手が多く、今野泰幸の加入により一層顕著になった事で、アンカーの採用がどうなるか?が最初のポイント。

 ただ、昨季まで3年間は【DF】登録だった内田達也が今季より【MF】登録になっている点は長谷川監督の意向も考慮されてるかもしれません。

代表組の離脱期間、武井の1本立ち、明神の起用法

 例年、このポジションはどんなシステムが採用されようと、遠藤保仁ー明神智和のいわゆる”鉄板コンビ”が定着し過ぎていただけに、今季から主将を辞した35歳の明神の起用法は気になるところ。また、中盤の形をどう組むか?によって全体のシステムにも変化が生じるため、最も気になるポジションです!!


 その上でやはり今野や遠藤の代表招集期間を考えた上で彼等の起用方針と並行してシステムを選んでいただきたいです!!特に今年は6月4日にホームでのW杯アジア最終予選オーストラリア戦、6月11日に同アウェイor中立地でのイラク戦、この2試合を調整するための5月30日の親善試合を経ての6月15日から最大6月30日までのコンフェデレーションズカップでの約1ヶ月間のガンバからの離脱期間があります。J2リーグは中断しないため、この期間だけでJ2リーグは6、7試合は出場不可になります。全42試合の長丁場と言っても、この時期にその6分の1を消化する事を考えれば、シーズン開幕からこの時期の対策は必須です!!


 岩下の怪我もあって、今野は開幕はCBで迎えるでしょうが、1年間トータルで考える事を重視すれば、この期間までは今野をボランチで起用した方が良いのではないか?と思います。

 それは代表組の離脱にも関係しますが、それ以上に攻撃陣の軸であるFWレアンドロ、MF家長昭博の2人が夏までのレンタル契約で、共に一癖ある選手であり、長谷川新監督のサッカーにフィットするかどうかも合わせて、未だに夏以降の去就は未定だという点にあります!!

 それならば、今野をアンカー起用し、武井、遠藤と3センターを採用した上で武井の1本立ちを施した上で、例年夏からコンディションが上がる明神の先発復帰を6月に見据えてのチーム作りが有効だと思いますが、いかがでしょうか?


 また、人数が少ないポジションがありますが、補強するならば少し話題に上がったタイのBECテロ・サーサナFCでプレーする19歳のタイ代表MFチャナティップ・ソンクラシンのように先行投資の若手選手にすべきだと思います!!


では個々に見て行きましょう☆


【退団】

寺田 紳一

13寺田紳一 27歳

昨季のガンバでは

リーグ9試合(先発7)537分、評価5.44

ACL3試合(先発1)125分、評価5.50

横浜FCへの2年間のレンタル移籍から復帰したものの、半年で再び横浜FCへレンタル移籍。シーズン終了後に横浜FCへの完全移籍移行が発表された。柔軟なドリブル、独特なパスセンスを合わせ持ち、ミドルシュートにも強烈なモノを持つチームきってのテクニシャンも、ガンバでは2008年から原因不明の病気や怪我にも悩まされ出場機会激減。横浜ではボランチとしても新境地を開拓したり、カズさんからキャプテンマークを任され、プレー範囲と経験を加えた☆僕は彼がフタさんから【10】を奪う、と予想しており、2006年に彼の【20】のユニフォーム購入しましたが・・・

 昨季のガンバではスタミナが最後まで持たないのが問題ですが、ボール際を”戦える選手”に。清水戦の快勝も彼の変身ぶりが大きかった!!※しかし・・・・鹿島戦での大敗から先発を外され、出場機会激減。あの清水戦のボランチ4人体制での”ボール狩り”戦術こそ必要なのに・・・。”練習試合を観てもモチベーションが低下傾向が見て取れる”と当ブログでも書いた矢先・・・昨季まで2年過ごしたJ2横浜FCへシーズン終了までのレンタル移籍が決定。

【レンタル先】

横浜FCはJ2リーグ4位で

J1昇格プレーオフ出場も準決勝敗退、

天皇杯3回戦敗退

リーグ17試合(先発16)1412分出場、0ゴール2アシスト

天皇杯は温存され、出場機会なし

合流4日目でリーグ戦に途中出場し、決勝点に絡む。以降は全試合先発出場を続け、真剣にJ2優勝を狙うチームの主力として活躍☆ボランチとして起用され、3列目でリズムを変える短いドリブルと独特のキープからの柔軟なパス出しでアクセントとなった。セットプレーのキッカーとしても活躍し、彼にとっては本当にイイ移籍になった!!加入時はプレーオフ圏外だったが、最終的にはプレーオフ圏内の4位フィニッシュ!!惜しくもプレーオフ敗退でJ1昇格はならなかったが、最下位(22位)から4位フィニッシュへ導いた山口素弘監督の下で今季はガンバの脅威となる!!ガンバにとっては残念ですが、サッカーファンとしては喜ばしい事だと思います☆

【レンタル移籍】

横谷 繁

6横谷繁 25歳

リーグ7試合(先発0)132分、評価5.36

天皇杯1試合(先発1)90分1ゴール

 06年にユースから昇格した「G6」の生き残り。当初は「ポスト・遠藤」と目され、レンタル先の愛媛FCでは2年間レギュラーを張り、ボランチもサイドでもプレイできる柔軟性と試合勘を養った。2011年シーズンにスペースでボールを受ける事が多くなり、持ち味である技術力やダイナミックな攻撃能力を上手く発揮し始め出場機会を少しずつ得ていた得点力もある選手。背番号も【19】から【6】へと昇格し、期待を抱かせたが・・・☆※松波政権下では”困った時の横谷”という交代策をとる事が多いものの、実はベンチ入りの回数はリーグでは9回と少なかった。前年に成長の跡を残していただけに、松波監督のハッキリしない起用方、定まらない役割・ポジション、プレースタイルも定まらずにほぼ戦力外にされた結果、おそらく”片道切符”の京都サンガへのレンタル移籍が決定。


【今季ガンバ所属セントラルMF陣】

遠藤 保仁

7遠藤保仁 32歳

リーグ34試合(先発33)2986分5ゴール7アシスト、評価5.99

ACL4試合(先発4)360分1ゴール、評価5.40

ナビスコ2試合(先発2)180分、1アシスト

天皇杯4試合(先発4)390分3ゴール1アシスト、評価6.25

「全てはここから=マスター・オブ・ガンバ」 ボールは自然と彼の足元へ集まる、不動の司令塔。W杯を意識していた一昨年とは違い、昨季は序盤からワールドクラスのパフォーマンスを維持。しかし、PKに関しては年々失敗が増えており、代表では本田圭佑、ガンバでもレアンドロに譲っている。何かと不振が続いた昨季のガンバにあっても安定したパフォーマンスを維持。周囲の動きが悪く、細かい意図や呼吸が合わずにパスミスになる事が多い。J1残留がかかった終盤や天皇杯では自らゴール前に入っていくプレーが多く、情熱的な部分も見せ、天皇杯では3試合連続ゴールを記録し、決勝進出に大きく貢献☆

 今季はJ2降格した影響で、代表戦が行われる日程でもJ2は開催される事で、5月30日の親善試合前から1ヶ月以上ガンバから離脱する事が濃厚。それを含め、J2リーグの10試合以上を代表戦で欠場する予定。それでも新主将に就任して”新生ガンバ”を牽引する!!

明神 智和

17明神智和 35歳

リーグ31試合(先発28)2547分1ゴール2アシスト、評価5.63

ACL5試合(先発4)353分、評価4.83

ナビスコ2試合(先発1)117分

天皇杯5試合(先発5)435分1ゴール1アシスト、評価5.50

 主将就任3年連続無冠の責任をとり、今季は副主将にもつかない事にもなった「ガンバ大阪守護聖人」。ガンバ加入当初は攻撃では全く使えない状態だった彼が年々パスワークでも重要な役を担うようになってくるなど、息の長い選手だと感じさせた☆ギリギリのプレーで

 しかし、ここ数年は本人曰く「乳酸がすぐたまるから」か?疲労性の負傷が多発してきた。夏以降に強い選手で、ややプレーエリアは狭くなったが、昨季も例年通り夏にコンディションを上げて大明神ぶりを発揮☆奥様が「鉄人の作り方」なる連載をしてから皮肉にも怪我が増えた気が・・・・(苦笑)

今季はそういった背景もあるので、代表組が抜ける6月を目処にコンディション調整をして欲しいと思います!!

武井 択也

23武井択也 27歳

リーグ26試合(先発16)1613分2ゴール2アシスト、評価5.62

ACL6試合(先発6)476分、評価5.50

ナビスコ2試合(先発2)180分

天皇杯6試合(先発3)288分、評価5.75

 チーム1のスタミナを誇るボランチ。流通経済大学では5軍などでプレーしながらも、「自分は技術がある選手じゃないから、上手い選手を気持ちよくプレーさせられるプレーを身につけよう」と考え直して一気にプロ入りまでこぎつけた、ガンバには珍しい非テクニシャン。

 若手の台頭が著しかったここ2年のガンバにあって最も自信を掴んだ選手。持ち味である守備や運動量だけでなく、縦パスやワンツー、エリア内への飛び出しから、フィニッシュに絡むなど攻撃面での成長も見られる!!また、両SBも担当。当ブログ調査における【次の日本代表招集を期待するガンバ戦士】でしたが、昨季はレギュラーから外れ、ポジションもMFでなくSB中心のため、プレーの安定感も低下。天皇杯準決勝やリーグでの広島戦のように、MFで出場すれば積極的なプレーでアピールを続け、チームの復調にも貢献し、柏戦では中田英寿ばりのキラーパスでアシストも記録しましたが・・・チームのJ1残留を救う事は出来ず。

今季は監督も変わったので、イチからアピールしていい意味で”ガンバ黄金の中盤”を壊し、1本立ちして欲しい!!

内田 達也

27内田達也 20歳

リーグ5試合(先発5)360分、評価4.80

ACL1試合(先発1)90分、評価5.50

4年目を迎えたユース出身の「宮本恒靖の後継者」。U-17代表でもキャプテンを務めた選手。ただ身体能力に乏しく、カヴァーリングとビルドアップに積極的に絡める足元の技術を生かすために今季からはボランチ専任の模様。登録を【MF】に変更している。

※昨季はACLの消化試合で好パフォーマンスを見せ、右SBとして定位置を掴んだかに見えたが、強豪相手に限界を露呈し、出場機会が遠のき、カップ戦でもベンチにも入れない状況に。本格コンバートさせた松波監督はたった5試合で見限り、練習試合でもボランチ起用する事により、彼の努力を無駄にさせた!!


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2011Jリーグ特命PR部員 hirobrown