バロックボウ(弓)のお話の続きです🎻
まず、普段使うモダンボウ(弓)との違いです。
下がバロックボウ、上がモダンボウ。
・長さが違う
・弓先の細さが違う
・弓元の装飾がない
・写真では見分けにくいですが、毛量もバロックの方が少ないです(毛束は細く見えます)
このバロックボウは「現代寄り」の型だそうで、本当のバロックボウはもっと短く、毛を張った時にはスティック部分とかなり隙間が空きます。
弓元をズーム。
先ほどの「本物のバロックボウ」は毛を巻き取るねじ(弓元の端です)すらなく、皮の切れ端を毛に挟み込んで張り具合を決めます。
紙で再現⬇︎
なんとまぁ違うことでしょうか。
重さは少し軽いくらいで、演奏時私はあまり戸惑いませんでした。ただ、バランスをとるのにはやや苦労しました。
バロック奏法としては、
ガリガリ、というような音の出だしを大事にして弓の重さをかけて弾くこと(ガット弦やバロックヴァイオリンを弾くことの再現です)
ダウンとアップで自然な差が出るのに抗わない (モダン楽器、モダンボウではどちらも同等に弾く傾向があります)
ダウンは強拍に合わせる
このような基本です。
加えて音程に従う奏法もあります。
順次進行(ドレミ…、ドシラ…と進む)の時にはレガート
3度(ドミ、シソ、音の距離が2つ上下に進む)以上の音程の時にはレガートせず分けて弾く
などなど…。
難しいと言えば難しいのですが、このルールを守っていると自然な音形、自然な音の出になります
バロックボウ、実に興味深いです