耳の発達に合わせて、

耳を開いておくことが

リスニングの鍵となってきます

 

耳を開く というのは

音に反応できる耳

 

言葉も「音」ですから

微妙な違いを聞き分けられれば

R と L の違いも聞き分けられます

 

それが発音できるかどうかは訓練が

必要かもしれませんが、まずは

「違う」ことがわからなければ

発音しようがありません

 

以前、少し英語のレッスンをマンツーマンで

受けていたことがあります

そのとき先生が

「音楽をやっている人は耳が出来ているから

上達が全然早い!」と仰られました

 

 

 

先日、ある公立幼稚園の未就園児さんの会に

リトミックの講師として呼んでいただきました

 

近隣の公立幼稚園さんには何度か伺っているし

うちのリトミック教室に来てくださっている

親子さんがなんだかんだでいつも

何組かはいらっしゃるのですが

 

先日うかがったところは初めての幼稚園

 

子どもたちの反応はどちらの幼稚園も

あまり差がなく

食いついてくる子(笑)は必ず何人かいて

私のまん前できらっきらの目で動いてくれます

 

しかし、大きく違ったのは

スタッフとお母さん方

 

反応が鈍い!

音に合わせられない

聴いていない

 

しまったー

こういうことか

 

せめて

スタッフさんたちとは

軽くでも打ち合わせを

しておくべきでしたえーん

 

 

 

リトミックのクラスでも

初めの数ヶ月は耳が出来ていないので

「音、聴いて~」と、よく声かけをします

そして、1回でも音楽に合わせられたり

したときは、すかさず

 

「うまいっ!」

「上手!」

「できたねー!」

 

すると

 

あ、そうかー

音と合うと気持ちいいんだ!

と、子どもたちは気付いていきます

 

この積み重ねで

子どもたちは「聴く」ことが

自然に身に付いていきます

 

今、年長さんのクラスはみんな

2~3歳ごろから続けてくれていますが

驚くほど音に敏感ですラブ

新しい指示の音にも瞬く間に反応して

身体が自然に連動して動きます

そして、それをとても楽しんでいます

 

彼らの耳は完全に開いていて

この状態で「耳」の完成する

6~7歳を迎えます

ということは、一生この「耳」を

持っていられるのです

 

 

 

これはリスニングに役立つのはもちろん

日常のあらゆること、あらゆる場面で

生かされます

 

木々を揺らす僅かな風

遠くから聞こえる鳥のさえずり・・・

 

心を癒してくれる自然の音に

敏感に反応します

 

先生の指示する声

小さな物音・・・

 

もしかしたら身の危険からも

守ってくれるかもしれません

 

 

7月にシュタイナー教育のワークショップを

してくださった、ドイツ在住の稲垣真理子先生の

お話にもありましたが

「耳を澄ませて聞く」ことは

心の安定にも繋がります

 

 

 

小学校の低学年から

英語の授業が始まる、ということで

英語教育に関心が集まり、

親御さんたちの不安をあおり

理論に基づかない

目先のテクニックばかりを

強調している英語教育が多く見られます

 

繰り返しますが

 

「耳」の発達はお腹の中から6歳(7歳)まで

「語学」の習得に適しているのは9歳から

 

これは脳の発達からして明らかになっていることです

 

 

最後に「耳」(だけに 笑)

の痛い話をひとつ

 

日本に住んでいる以上

24時間365日、目から入るもの

耳から入るもの、生活の中すべて

当然、日本語で溢れています

 

7日×24時間=168時間

1週間に1時間英語の塾にいっても残りの

167時間はほぼ、日本語漬け

1:168・・・

 

6年前、息子がロンドン留学から帰ってきたとき

関空に降り立ち一番最初に感じたのが

「まるで、日本語の洪水だ!」

だったそうですニヤリ