本日1月9日は成人の日。
 
昨日は成人式に参加される
新成人の方にお着付けを
させていただきました。





帯結びはこちら




 
2、3年前は
レンタル着物が多かったのですが、
昨年からはお母様のお着物が多く
今年は6人中4人の方が
お母様やお母様のご友人のお着物でした。
 


その中のお一人、
こちらのお嬢様。


こちらのお着物も
お母さまのご友人のお着物。
とても優しいお色目で
金色で縁取られた鶴・松・梅の模様が
なんともおめでたい
成人式にとても相応しいお振袖です。
 

このお着物を貸してくださった
お母様のご友人には
息子さんのみで
娘さんはいらっしゃらないとのこと。
せっかくの振袖を、
誰も着る人がいないので
是非、来てほしいということで
お貸しくださったそうです。


帯結びは古典柄のお着物にふさわしく
品よくお太鼓系に。
 

驚くことに、
彼女の為に誂えたのかと思うほど
サイズがピッタリ!
このお着物はこのお嬢様にも
着てもらう運命だったようです。

 
美容院には
お母様のご友人もいらっしゃり
着付けの出来上がりを楽しみに
待ってくださっていました。
 
着付けが出来上がり
お嬢様の晴れ姿を見て
ご友人の方がこんなことを仰いました。
 
「おばあちゃんが喜ぶわ~」
 
この言葉を聞き、
私は泣きそうになりました。
 
私はいつも思うんです。
 
着物にはストーリー
(想い)があるって。
 
 
今回で言うならば

孫の成人を喜び
お着物を選んだおばあ様の想い

そのお着物を大切にしてこられた
ご友人の想い

そしてそのお着物を成人式で着た
お嬢様の想い
 
そして肝心なのはお着物を作った
作り手さんの想い
 
他にもたくさんの想いが
この一枚の着物に詰まっています。
 
 
お母様のご友人は
振袖を着たお嬢様の姿を見て
おばあ様に想いを馳せられました。
 
こんな大切な想いが
着物にどんどん詰まっていく。

 
だからむやみに捨てられないんです。
着物って。
それは皆さんも感じられているからこそ
着物を捨てられずにいるのだと思います。
 
 
じゃぁ、どうすればいいの?
そんなことも今後少しずつではありますが
お伝えしていきたいと思います。
 
 
昨日は素敵な想いが詰まった
お着物を着付けさせていただき
ありがとうございました。
 
感謝。