「宝くじで3億円当たったらどんなに幸せだろう。」

そうみんな口にするけれど、宝くじが当たって大金を手にして不幸になったという話はよく聞くよね。

先日お笑い芸人「麒麟」の田村の話を聞いた。彼は一躍時の人になって大金を手にしたけど「2億円入っても全然幸せじゃなかった。」「今は全部無い。」「大金なんて無いほうがいい。」と言っていた。 

突然大金を手にした人は大抵、マンション買って、高級外車買って、親の家も買って、残りのお金で事業しようとラーメン店を経営して・・・なんてドツボにハマっていくらしい。なるほど。お金あるからって事業始めたって、店持ったって、下地も無ければ、ノウハウも無ければ、能力も無ければ、思い入れも無い。ただお金あるだけで店経営しても当然傾くよね~自力で努力してお金を稼いできて結果金持ちになった人と違って、突然大金を手にしてもお金の使い方を知らないのだ。


話を無理やり原発の賠償金の話に持っていこう。


突然大金を手にして、高級外車を買って、パチンコして、飲み歩いている・・・ 賠償金を手にした避難者はしばしそんな陰口をたたかれる。(ちなみに水俣病の問題でも補償金を手にした被害者も同じようなことを言われたようだ。)

一部に派手な生活をしていたり、素行の悪い避難者もいるのだろう。私に言わせればそういう人たちは原発事故前から派手な生活をしていたし素行が悪かった。

一部に大金を手にして突然高級外車を買ったり派手にお金を使っている輩もいるだろうけどそれも一部の人達だと思う。お金の使い方の知らない人たちだろう。

私の周りでは、大きい家に住んでいた人も、いい車に乗っていた人も、前より窮屈な生活を強いられている人がほとんどだ。賠償金は被害に対する代償である。

先祖が必至で守ってきた財産や、自分の人生をかけて築いた財産や人間関係が壊され、慣れ親しんだ場所を突然奪われたことの代償でもある。

前からコツコツ普通に仕事をしていた人はそれが分かっているし、賠償金の意味も分かっている。