大羊居•大彦 60年ぶりの兄弟展 へ目 
表参道にあるGallery 5610にて開催中(~9月8日まで)


大彦の創業者である野口彦兵衛は1848年(嘉永元年)に隅田川の水防御用を請け負っていた河村仁兵衛の長男として誕生。彦兵衛は家業を継がず幕府御用達の呉服商加太八兵衛のもとで奉公し、その後、日本橋橘町の呉服問屋大黒屋の野口幸吉(大幸)の養子となります。そして暖簾分けの形で、1875年(明治8年)に大彦を創業。当時友禅といえば京都だった時代に様々な染色技術の研究を行い独自の意匠で、京友禅に劣らない東京友禅をつくりだしました。

野口彦兵衛には功造と真造という息子さんがいらして、真造が大彦を継ぎ、功造(こちらがご長男)が大羊居を創業。その後、真造の息子、彦太郎が大彦を継承。功造には子がなく、真造の娘さんが養女となって大羊居を継いだそうです。この方が現在の大羊居の主宰である野口貴美子さんです。
功造と真造のご兄弟は切瑳宅間し研鑽を重ねるライバルでありとっても仲の良い兄弟だったとか。
野口貴美子さんの二人の父でもある野口兄弟の作品展が60年ぶりの実現です。


大羊居の野口功造。余白をとりつつインパクト大!


大彦の野口真造。絵画のような染と繍


初代大羊居となる野口功造は究極の染織オタクだとお見受けしました。
これには驚きました! 
こういった探究心があの素晴らしい芸術作品を産みだしたのかと至極納得。

「風舞桐祝文様百趣」
同じ意匠をありとあらゆる染織の技で180の作品にしたものが残されています。
染織大辞典の実演版です。

蒔糊、楊枝糊、ゴム糊、写し糊…。刺繍も刺し子、ビーズ、芥子繡…。
文様表現もステンドグラス調、貝文様風、堆朱風…と様々。。。
これだけの技をひとつの工房でできる(発注含めてですが)ことに驚き\(゜□゜)/


そんな探究心から生まれたのが、野口兄弟による、纏う芸術作品です!


纏うことで動く絵画となる

あ~、こういうのたまらないわ~:*:・( ̄∀ ̄)・:*:


大羊居のお嬢さんが着ていらした功造の唐子小紋が可愛いドキドキ

功造はタバコ紙の裏とかにチャチャッとスケッチする人だったそうです。

風呂敷としてリメイクされていました!


ぜひ、ご覧になられることをおすすめします♪

※会場内の撮影と「きものカンタービレ♪」への掲載の許可を主催者さまよりいただいております。

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