アメリカ軍特殊部隊 医療担当軍曹向けに医師助手資格取得過程を設置 | タクティカル コム

アメリカ軍特殊部隊 医療担当軍曹向けに医師助手資格取得過程を設置

特殊部隊ばかりでなく、現場の歩兵にとっても、負傷時にすばやく救急救命処置を受けられるかどうかが、生命に関わってきます。

自衛隊などの危険な現場に遭遇する人たちにとって、この救急救命に関する準備は、十分なされているわけではありません。

それは、明確に法律の問題だからです。
救急救命は、医師法などに関わる業務です。
簡単に言うなら、目の前で銃弾を受けて出血多量の兵士がいても、医師の資格がなければメスを握って処置したり、縫合したり、ということは出来ません。

以前は、こうした救急救命については、医師以外は人口呼吸程度しか出来ませんでした。
現在では、救急救命士の資格制度ができたので、医師の指示の元ある程度の処置ができるようになっています。

救急救命士については、以下のWiki情報を参考にしてください。
救急救命士法第2条にて「厚生労働大臣の免許を受けて、医師の指示の下に、救急救命処置を行うことを業とする者」と記されている。
全国の自治体の救急隊の救急車に、常時最低1名乗車させることを目標とされている。
救急救命士が活動する為の構造になっている救急車を高規格救急車という。
かつては「救急隊員は医師でないため医療行為を行うことはできない」とする日本の法制度上の制限により、救急搬送時の医療行為が一切禁止されていた。
しかし諸外国に比べて低い心肺停止患者の救命率や社会復帰率、目の前で苦しんでいる人間がいるのに法の壁によって手を差し伸べることができず、患者の周囲からは厳しい言葉で責められる現場救急隊員の実情を目の当たりにした、当時の東京消防庁救急担当主幹であった武井勝徳が雑誌『暮しの手帖』に投稿を行ったことや、1989年(平成元年)から約2年に渡りフジテレビの報道番組『FNNスーパータイム・週末』において、黒岩祐治の旗振りで救急医療の現場や、救急救命士の必要性を訴える特集を放送していた。
それらのことが世論の反応を呼び、1991年(平成3年)4月23日に救急救命士法が制定されて制度化された。
救急救命士国家試験の受験資格は、救急救命士法第34条で規定された救急救命士養成所(消防学校ならびに専門学校・大学)で履修した者に与えられる。
以上Wiki転載でした。

航空自衛隊でも、救急救命士養成所として、自衛隊岐阜病院(岐阜基地)が規定されており、航空自衛隊の衛生員や航空救難団救難隊の救難員に救急救命士としての教育、育成、研修などを行なっています。

しかし、、、、
現実的には、救急救命士が実施できる範囲では、戦場で被る負傷の範囲を全てカバーできるわけではありません。
現実には、もっと踏み込んだ処置ができるようにならないと、現場の負傷者を救える可能性をあげることはできません。

言ってしまえは、医者の資格を付与してくれればよいのですが、、、さすがにそこまでは困難です。

そこで、アメリカの特殊部隊では画期的な制度を実施しようとしています。

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アメリカ軍特殊部隊は、医療担当軍曹訓練に2年の学位取得コースを加えて、医師助手の資格を取得できるようにするのだそうです。
また、既に医療資格をもったベテラン軍曹にも、このプログラムは提供されます。
2015年から始まるこの計画によって、多くの医師助手資格取得者が特殊部隊員として活躍できるようになるそうです。
特に、年齢、体力などで、現役を続けられなくなったベテラン軍曹が、新たに医師助手資格を取得することで、人材を活用することも出来ます。

医師助手(PA/physician assistants)は、軍の要望から生まれた修士資格で、開業はできませんが、診断、処方ができるようで、詳しくは、以下のブログをご覧ください。
http://www.teamiryou.com/

ということで、医療について現場に即した資格や法律を作る点では、アメリカは進んでおります。
しかし、、、決して日本のやり方が間違っている、とも思っておりません。
アメリカは、簡単に新医術、新薬を使えるようになりますが、実は、医療事故などの情報は、そんなに多く日本に伝わってきてません。
日本は、時間がかかりますが、事故、副作用が少ない方法を選んでいます。

まあ、その病気や怪我に応じた方法、、、が良いのですけどね。。。。

自分は、医療の世界に、そこそこ縁があります。
自分も日赤の救急法資格を持っていたり、親戚を医療ミスで亡くしていたり、妹が看護婦だったり、医者に知り合いが多かったり。。。

そのため、医者=先生とは思っていません。
医者とは言え、万能ではありません。専門分野以外は素人であり、専門分野に携わった看護婦のほうが良く知ってたりすることもあります。

さて、そうすると日本の軍事医療で最も問題になるのは、、、銃創を診断した医師が非常に少ないことです。
こればかりは、現場で学ぶと言うことがありません。
ブタさんでも撃ってどうなるか検証するしかないかもしれませんが、そんなの出来るわけもないですし、、、。
アメリカの救急救命の現場に留学でもするしかないかも、、、です。

日本の軍事医療は、元々遅れていますが、、、法整備も含めて政治家さんに整備をお願いしたいところであります。