寒い日のおでんもいいですが、秋口のおでんもいいですよね。

 

と思って昨夜から明日はおでんだ!と思っていたらきょうは暑かった…。

 

子どもの頃はおでんが好きじゃなかった。

私が子どもの頃って、昭和40年代です。半世紀前はさすがにもはや戦後ではないわけですが、

 

食材の扱い方も食品の流通も違うので、無理はないというところも多かった。

 

私が特に嫌いだったおでんの具はダイコンでした。

 

母は夕方パートから帰って、大急ぎで夕食をつくるわけで、

それで味のしみたおでんというのは望むべくもなかったが、

 

そもそも自分の家以外でおでんをたべたこともないので、

こんなもんだと思っていました。

 

私は昔から食いしん坊だったので、料理の本をよく買い集めていたのですが、

そこで得た知識がダイコンの下茹で。というか、下茹でという作業があることを知らなかった。

 

米のとぎ汁で茹でて一晩おくとダイコンのえぐみが消えて、甘みが引き出される。

 

 

(練り物とゆで卵はまだ入っていないおでん。もち巾着は迷ったんですが、

今回は入っていません)

 

 

それだけのことなんですけど、あれほど嫌いだったおでんが好きになったので、

下茹では大切だ。具材を煮る順番もあって、練り物は最後の方にいれるというのも

本で覚えました。大事なことはすべて本で覚えた笑。

 

おでんのだしも、昆布、カツオ、鶏がらと多種類を混合した方が美味しいというのも

本で覚えたんですが、

 

 

鶏ガラでだしを取るのは母もやっていて、ただ、おでんには鶏がらだしは

入っていなかったんですよね。お雑煮は鶏がらだしだったのに。

 

うちのおでんにはニンジンとジャガイモが入っていて、

ジャガイモばっかり拾って食べていた気がします。

コンニャクも昆布も嫌いだったし。けっこう好き嫌い酷いな笑。

 

家庭科の調理実習でおでんをつくったら(やっぱり美味しくはないのだが)、

淡い色で、これが本当なんだ!と驚きました。

 

おでんと一緒に炊くのが「茶飯」。

 

おでんには茶飯なのか!というのもびっくりでした。茶飯も

初耳だったし。ここでほかの生徒に、あなたのおうちではおでんの

時は茶飯なの?と聞けるような性格でもなかったので、

 

うちの食はちょっと変なんだな…

 

という劣等感が生まれてしまったのでした。

 

 

 
おでんに限らないですが、私は昔は固ゆで卵が好きで、
黄身の外側が紫色っぽいグレーになるくらいの固ゆでが好きで、
さらに言うと、
 
白身をむいて黄身だけ食べたかった。
 
しかしゆで卵についての意識もかわり、
皮をきれいに剥く知識もネットで得て、
いまでは卵の殻に画びょうで穴をあけて、
熱湯8分30秒、が自分のゆで卵になっています。
私が子どもの頃は、それはジャガイモの茹で方だろ!と思うんですが、
水から入れて、外側に罅が入るまで念入りに茹でてから冷水に浸けて、というやりかたでした。
 

で、さらにおでんに入れてよく味が染みこむまで煮込んでいました。

 

 

最近はおでんの汁を取って、ゆで卵を漬け込んでおいて、

食べる前に少し温めて、というのが基本です。

 

本やネットやマンガや、いろんな情報でこうやった方がおいしいんだな、

と改善されているわけです。

 

子どもの頃は煮たダイコンがなによりも嫌いでしたが、

大根おろしはものすごく好きだったので、

 

自分は煮たものが嫌いなんだなと思っていました。

煮魚も嫌いでしたし。

今思えば内陸の田舎町に住んでいたので、子どもの頃食べていた魚は

あまり新鮮ではなかったんだと思います。大人になってから青森に数年住んだら、

 

肉より魚派になったので、鮮度の問題は大きいと思います。

 

話が飛んじゃった。

 

好き嫌いは体が欲していないとか、体に合わないものということもあるそうなので、

一概には言えませんが、案外ちょっとしたことで好きなものになることもあるってことですよ。