松本 「予定通り今夜実行する」
稲葉 「例のは用意できた?」
松本は睡眠薬が入ったビンを取り出した。
松本 「増田さんとシェーンにはアリバイ作りの協力はしてある。」
松本の作戦はシンプルだった。
LIVE開演1時間前に行われるファンイベントの後に、
稲葉が明石の楽屋に行き、
明石のスマートフォンに遺書を書き残し、
自殺に見せかけて睡眠薬で殺害する。
明石は睡眠薬を日常的に飲んでいたので、不自然さはない。
稲葉を誰にも目撃されないために、
松本、増田が見張り役となり人通りがなくなったタイミングで、
稲葉に携帯で合図をして、明石の楽屋に送り込む。
明石の楽屋があるフロアは他のメンバの楽屋のフロアの3階上なので、
階段の陰に身をひそめることにした。
稲葉と松本のアリバイはこうだ。
死亡推定時刻には、楽屋から一歩も出ずに、二人でリハをしていることにする。
外のリラックスペースでキーボードの練習をしている増田が、
松本、稲葉が外に出ていないこと、
彼らのリハの音漏れを聞いていたことを証言し、
彼らのアリバイを保証する。
時折増田に会いに来るマネージャーに増田のアリバイを保証する。
シェーンはLIVE前にランニングをする習慣があるため、
外を走っている際に、凶器となる睡眠薬が入った瓶を捨てる。
彼らがLIVE前に習慣的に行っている事に、明石殺害のアリバイ作りを紛れ込ませる作戦だ。
スタッフはB'zのLIVE前は気を使って、B'zのメンバーのフロアには近づかないようにしていた。
このため、LIVE前は人通りは少なくなり計画実行には好都合だった。
2015.9.21 午後5時 東京ドーム
B'z LIVE-GYM前控え室、20人程のファンが興奮を抑えきれない顔でB'zの楽屋の前にいた。
稲葉を誰にも目撃されないために、
松本、増田が見張り役となり人通りがなくなったタイミングで、
稲葉に携帯で合図をして、明石の楽屋に送り込む。
明石の楽屋があるフロアは他のメンバの楽屋のフロアの3階上なので、
階段の陰に身をひそめることにした。
稲葉と松本のアリバイはこうだ。
死亡推定時刻には、楽屋から一歩も出ずに、二人でリハをしていることにする。
外のリラックスペースでキーボードの練習をしている増田が、
松本、稲葉が外に出ていないこと、
彼らのリハの音漏れを聞いていたことを証言し、
彼らのアリバイを保証する。
時折増田に会いに来るマネージャーに増田のアリバイを保証する。
シェーンはLIVE前にランニングをする習慣があるため、
外を走っている際に、凶器となる睡眠薬が入った瓶を捨てる。
彼らがLIVE前に習慣的に行っている事に、明石殺害のアリバイ作りを紛れ込ませる作戦だ。
スタッフはB'zのLIVE前は気を使って、B'zのメンバーのフロアには近づかないようにしていた。
このため、LIVE前は人通りは少なくなり計画実行には好都合だった。
2015.9.21 午後5時 東京ドーム
B'z LIVE-GYM前控え室、20人程のファンが興奮を抑えきれない顔でB'zの楽屋の前にいた。
ファンクラブ用チケットの中から抽選で選ばれ、B'zの楽屋を訪れることができるという、
夢のようなファンイベントである。
運命のイタズラか、あの刑事もそこにいた。
古畑 「いやー今泉くん、君に初めて感謝してるよ。君のチケットでまさか当選するとはねー」
今泉 「古畑さん...緊張して吐きそうです。ボク、ずっと大ファンなんですよ。」
古畑 「B'zの素晴らしさが君にもわかるとはね。見所あるじゃないか。」
スタッフ「B'zのお二人到着されましたー」
ファン 「おおおおおおお!」
いつも冷静な古畑だが落ち着きがなかった。
稲葉&松本 「今日は来ていただきありがとうございます」
古畑は緊張し直視できないでいた。
スタッフの誘導で、ファン達が順番に、B'zの二人と握手し言葉を交わしていく。
この日のために買ったであろうドレスを身に纏うマダム、
B'z二人の筋肉に感動する若者、感動で泣き崩れる10代の女性もいた。
古畑と今泉の順番がきた。
今泉 「ず、、ずっと好きでした!!」
今泉は稲葉に抱きついた。
稲葉は初め失笑したが、即座にサービス
稲葉 「ボクも好きでしたよ!」
と返した。
今泉は失神した。
古畑 「古畑と申します。えーーー握手してもらってよろしいですか?」
稲葉 「もちろんです」
古畑と稲葉は両手で固い握手を交わした。
古畑 「いやーーー筋肉質でパワフルな手ですね。よく鍛えてらっしゃる。」
松本 「手なら僕も負けませんよ。」
松本と古畑も固い握手をした。
古畑 「いやーーーギターを弾くためにあるような手だ。この手からあの素晴らしい曲が生まれたんですねー感動しました。」
稲葉&松本 「ありがとうございます。」
続いて、楽屋の見学に移る。
ファンたちのスマホで写真を撮る音が鳴り止まない。
松本 「どうぞご自由にしてください」
古畑 「素晴らしい。ギターがたくさんありますねーー。おや、ラジカセですか。珍しいですねー」
松本 「どこでもすぐに録音したりできるんで、意外と重宝してます。」
古畑 「今回の新曲もこれで録ったんですか?
あのーー、ララララーー、、の後なんでしたっけ?」
稲葉 「セキララにDIVE!ですね。」
今泉 「コンナンジャイヤダモン!」
松本 「よく聴いてくれてますね!」
今泉 「100回は聴きました!」
古畑は、してやられた顔でうつむいていた。
今泉 「このラジカセ入ってる中身聞いていいですか?」
今泉がラジカセを雑にガチャガチャといじりだす。
松本 「秘密なのであんまりいじらないでくださいね。」
今泉は慌ててラジカセを手放したが、
今泉の額を襲う古畑の掌の方が速かった。
さっきの曲名の件もあり、いつもより強めだった。
古畑 「みっともないことするんじゃないよ!」
松本 「いいんですよ。」
楽屋見学が終わり、ファンイベントは終わった。
夢のような時間に、ファンたちは恍惚の表情を浮かべていた。
古畑 「最後にもう一度握手をお願いします。今日のLIVE楽しみにしてます。」
稲葉 「はい、楽しんでいってください。」
幸運なファン達は、ドームの外に出た。
今泉 「古畑さん...ボク、生きててよかったです。」
古畑 「今泉くん...泣いてる場合じゃないよ、今夜は何かが起きそうな気がするよ。」
古畑は何かを感じ取っていた。
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