何かが起こりそうな予感がいたします。

急増している子ども達の発達障害と残留農薬の関係について、初めて国会の衆院厚労委員会で4月20日長妻昭元厚労大臣が質問しました。

国側の興味深い答弁です。ぜひ読んでください。

長妻議員はネオニコチノイド系農薬のチアクロプリドと有機リン系殺虫剤クロルピリホスについて、国立国会図書館の専門委員に聞いています。

専門委員は「ネオニコチノイド系農薬には人の健康を害し特に子供の脳の発達に影響する可能性がある旨の黒田洋一郎、木村ー黒田純子博士の論文がある」と答えています。

この木村ー黒田博士の論文についてはTBSの報道特集で EUの欧州委員会の事務局がこの論文を読んで2020年1月にはEUではネオニコチノイド系農薬の使用が禁止されたと既に報道されています。

政府参考人は有機リン酸系殺虫剤クロルピリホスについても、米国、EU においては発達神経毒性が懸念されるとして安全性の評価の結果禁止された事実を答弁しています。

さらに遠山千春、木村ー黒田純子博士の論文でも クロルピリホスは胎児期から小児期にかけて長年にわたり疫学調査したアメリカの研究を紹介して、胎児期の曝露が多いと記憶力、知能指数の低下や注意欠如症状の増加との関係が認められていること、学童期に精神発達が遅延することも答弁しています。
 
次に長妻議員は食品安全委員会に、現在の日本での調査について聞きますが、現在同委員会としては何も調査していない、農水省の諮問を待たなければできないとの答えます。

長妻議員が 「ちょっと信じられない話だけど農水省はいつ諮問するのか」と問うと「データの不足がないかどうか確認しているところでいつになるかわからない」と。

長妻議員が、「新たな研究じゃなくてメーカーからもらう資料なんですよね。メーカーからもらえばいいじゃないですか。何やってるのか」と。

少し怒り気味でしたが、早くやってほしい、きちっとやってほしい、と結びました。

昨年12月から政府ではグリホサートも含めて農薬の見直し検討会が始まったところですが、現在農薬メーカーからの科学的でないなどの反論にたじたじとしているところです。

長妻議員が今回鋭く質問してくれたことで今年は 動き出すのではないかと期待しています。

この機会に私たちも農水省 消費・安全局農産安全管理課農薬対策室にグリホサート、ネオニコチノイド、クロルピリホスなどが1日でも早く禁止されるようにお願いの電話を始めましょう。
(ダイヤルイン:03-3501-3965、03-3502-5969)

*衆議院 厚生労働委員会  開催日:4月20日(水)
以下リンクの『説明・質疑者等(発言順)』より長妻議員のところをクリックすればすぐに観られます