毎日新聞が12月16日 (夕刊) の特集ワイドで「元農相 山田正彦さん 80歳」を取り上げて頂きました。

「食料自給こそ安全保障だ」のタイトルで。

今から13年前、私が講談社から出版した小説 「日米食糧戦争、日本が飢える日」を毎日新聞の山崎明子記者に読んで頂いたようで有難いことです。

私が生まれた先の大戦の時は米、麦、大豆の自給率は100%でした。

戦後、進駐軍の車が回ってきて、米を食べると頭が悪くなると宣伝、学校給食はパンになってしまいました。

子供の時の食味は大人になっても変わらない。

それに安い小麦粉、大豆が輸入されれば当然のことながら農家は採算がとれないので、誰も作らなくなりました。

米も今年生産原価60㌔1万5000円を切って1万円に急落、資材が戦争と円安で2〜3倍になろうとしています。

来年はかなりの米農家は黙って米作りやめていきそうです。

ところが米国の穀倉地帯は 地下水が枯渇し 豪国は 気候変動で 年々干ばつが厳しくなっています。 

ウクライナとロシアが戦争の真っ只中です。

いつ、本当に日本の飢える日が来てもおかしくない状況になりました。

ところが日本の水田ほど恵まれた農地はないのです。

連作障害がないし、コメの刈り入れが終われば小麦をまき、二毛作ができ、その方がどちらも収量が増えるのです。

春には菜の花で列島が至るところ黄色に染まって、それが遺伝子組み換えでない食用油だったのです。

今政府は日本人の数千年の遺産である水田を壊すことに新しく予算をつけようとしています。

それに口を開けば 安全保障のために 敵基地攻撃までミサイルなどが必要で、かつてない軍備の増強だけが叫ばれています。

いずれくるのは私達、国民への増税負担です。

今の日本に本当に必要な安全保障は食料の自給です。

毎日新聞の有難い特集記事に余計なことまで書いてしまいました。