瓦になぜ穴が二つ開いてるの? | 三州瓦メーカー山平の瓦ブログ

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瓦の製造メーカー (株)山平 社長のブログです。
瓦に関することから会社紹介、地元の紹介など
いろんな情報を発信します。
瓦業界とエンドユーザーの方との距離を近づける
ための一つの手段としてブログを始めます。

瓦に釘穴が二つ開いているのはご存知でしょうか?
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初めて見たって方も多いとは思います。

しかし、実は二つ釘穴が開いていますが、
通常の施工では1ヵ所しか使わないんですよ。

えええぇぇぇ!

じゃあなんで二ヶ所穴開いてるの?

その疑問にお答えします。

っとその前に屋根の軒先部(のきさきぶ)って分かりますか?
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この赤い線の部分ですね。

一番先端の部分って思っていただいてもいいと思います。

この部分で使います。

なぜ使うかと言いますと、台風などで一番風の影響を受けるのが
真ん中の部分ではなく、この軒先部分なんですね。

だからこそ、風にめくれ上がらないように補強しております!
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山平の瓦でなくて申し訳ないです(笑)

こうやって一番下の軒先部の瓦は二ヶ所釘で留めるのと
さらに一番先端の方をL釘クリップと呼ばれる釘、
または7型釘(通称セブンクギ)を使い3点でガッチリ留めます!

そのために釘穴が二ヶ所開いてるんですね。

その他の部分はと言いますと
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釘一本+耐風フックなんて呼ばれている陶器質のフックの
二ヶ所で押さえています。

これが現在の施工です。

ちゃんと釘一本で耐風圧試験という物を実施していますので
ご安心下さい。

ただし、気象条件、竜巻等で飛んでしまう可能性もありますが・・・
まぁ屋根ごと飛ばされてしまうこともある世の中なので・・・

平板瓦は軒先の瓦と平部(メインのところ)は同じ瓦を使いますので
二ヶ所開けた瓦となっています。

ちなみに・・・和瓦の場合はどうなのか?
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一か所しか穴開いてないんですよぉ~

ええええぇぇぇ?
じゃあ軒先どうするの?
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実は軒先専用の瓦があるんですよぉ~

これは一般的な万十軒瓦(まんじゅう)です。

その他にも一文字軒瓦(いちもんじ)などなど様々あります!
こうやってパーツを選ぶことができるのが和瓦の良いところですが、
これをちゃんと提案できる方が少ないんでしょうね・・・

最近はほとんど同じ仕様ばかりです。

またこれは金額も当然違う訳で、安いやつでいいよ
の一言で片づけられてるのかも知れませんね。

本当は知ってたら、みんなこだわりたいのかも知れません。

知らないから選ばないのと、知ってるけど選ばないは
訳が違いますよね!!!

っということで軒先の瓦に関して興味が出てきた方は
軒先瓦編
↑2008年8月の記事ですが、こちらでご確認下さい。

その他、袖瓦や、棟瓦など実は凄く選べるんですよぉ~
極端に言ったら、棟に積むのし瓦の段数だって変えれます!

そうやって興味を持って屋根を見ると実は楽しいんですよぉ~

おぉぉ この家は凄くいい物がさりげなく使われている!
なんてこともよくあります。

ぜひ、過去記事も呼んでみて下さいねぇ~


BY 2008年もちゃんとマジメに書いてることが分かって嬉しい社長

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