私たちの大切な友人、島岡りを(RIO)さん。 | やまもまや日記。

やまもまや日記。

作曲と歌で活動しているサウンドクリエイター
「やまもまや」こと山本由貴子の日記です。
音楽活動のお知らせや日々の生活のことなど。

私の友人であり、DTM仲間でもある作曲家の島岡りを(RIO)さんが
2016年7月2日に逝去しました。36歳でした。

彼が生きていたことを少しでも多く、誰かの記憶に留めてほしくて、
彼との思い出を記録としてこのブログに残そうと思います。


私は彼のことをずっとハンドルネームで呼んでいたので、
以降彼のことを「RIOさん」と呼ばせて下さい。


----------------------------------------------------------------------

RIOさんとの最初の出会いははっきりとは覚えていないけれども、
大学生時代…まだ音楽を仕事にする気なんてサラサラなかった頃。
私はゲーム音楽のアレンジ曲をネット上にアップするのが趣味で、
FF曲の同人アレンジイベントで彼と一緒になったのがきっかけだったと思います。


お互いの曲を聞き合い、同い年だったこともありチャットやオフ会で
よく話すようになり、その後、RIOさんが主催したFF3のアレンジ曲の
コンピレーションアルバムに携わらせてもらいました。


親しくなってからは、オフ会仲間…というよりは大学の友人のような感じで、
何人かのDTM仲間と一緒によく彼の家に遊びに行きました。
お酒を飲みながら朝までゲームやゲーム音楽、DTMのことを語り合ったり、
家の近くのラーメン屋さんに食べに行ったり、酔った勢いでRIOさんの額に
マジックペンで「肉」って書いたり…(あの時は、ホント、色々とゴメンw)。

RIOさんたちDTM仲間と過ごす時間は、私にとって楽しい青春のひとときでした。



それから暫くして社会人になり、RIOさん家に遊びに行く機会は減ったけれども、
RIOさんは自身の結婚式に招待してくれました。
RIOさんは私の夫の友人でもあり、私たち夫婦の結婚式で、RIOさんに人前式の
立会人になってもらったこともあります。
夫と一緒にRIOさんの家に遊びに行き、奥さん娘さんと一緒に食事をしたりする
こともありました。
RIOさんが福井へ引っ越してからは直接会う機会は限られてしまったけれども、
家族ぐるみでお付き合いをさせてもらう仲でした。


周囲が皆社会人になり、趣味だったDTMから離れていく人が多く、

私にはそれが少し寂しかった。
けれど音の仕事で生計を立てていくと決心した私にとって、真剣に音と向き合い続ける
同い年のRIOさんの存在はとても逞しく、同時に切磋琢磨し合う良きライバルのような
存在でもありました。



そんな彼と最後に直接お会いしたのは昨年10月のこと。
背骨の手術をしたというので、夫と二人で福井にお見舞いに行きました。
手術直後でまだリハビリ中だったRIOさんでしたが、未来の曲作りの話になると目を輝かせ、
「ゲームの乗り物曲アレンジイベントでもしたいね」と夫と三人で話し、盛り上がったのでした。
それから数ヶ月後、彼は有言実行、イベントをネット上で立ち上げ、
自身もアレンジ曲を制作して公開。
その様子を見て「元気になって良かったね」と、私と夫は安堵したものです。


でもまさか、それが直接お会いする最後の機会だなんて、その当時思いもしませんでした。



7月2日のお昼前、奥さんから、RIOさん本人の意思でモルヒネの投与を希望したこと、
そして投与後の山場は2、3日だろうと伺い、色々覚悟しました。
でも彼は私たちが思うよりずっと早く逝ってしまった。


いつも仕事を全力でこなし、奥さんと娘さんに惜しみない愛情を注いできたRIOさん。
私たちにとってかけがえのない音楽仲間でした。
まだ36歳。若すぎます。
私の寿命を分けられたなら、少しでも分けてあげたかったです。本当に…畜生。


でも、最後は彼らしく逝きました。
誰の意志でもない、自分の意志で自分の生き方を最後まで選んで決めたRIOさん。
そんな彼が、私も夫も大好きでした。貴方の友人になれて良かった。

----------------------------------------------------------------------


最後に、RIOさんへ。


私たちに楽しい思い出を沢山残してくれてありがとう。
貴方と過ごした時間はとんでもなく楽しかったよ。


貴方のことだから、あちらに行っても家族と音楽と仕事のことを
忙しなく考えているに違いない。
私がそちらに合流するのはもう暫く時間が掛かりそうだけど、
そちらで再会できた折には、また一緒にアルバムでも作りたいね。
お題は、私がそちらに行くまでに考えておいてもらえると嬉しいな。


それじゃまたね、RIOさん。