北朝鮮決議に対し、棄権した理由。


北朝鮮が発射した飛翔体が、

ミサイルであろうが、ロケットであろうが、

国連安保理決議違反である事には変わりない。


世界との約束を反故にした事について、抗議するのは当然である。

よって決議すること自体に異議はない。


ただ、前回の核実験決議を棄権した時と理由は同じで、

決議文の内容が勇ましすぎる点が気にかかる。


世界と足並みを揃えて、制裁に踏み込む事は必要かも知れない。

が、衆議院の決議文にもない「我が国独自の制裁の徹底および強化」となれば、

国連安保理の制裁より、一歩も二歩も日本独自の制裁が前へ出る形になる。

挑発に対して、挑発で対抗すべきではない。

もし彼の国がこの先、暴発した場合、

まず標準を合わせる相手は制裁の先頭に立つ、日本になる可能性が高い。


舐められてたまるか!と言う感情も理解できない訳ではないが、

有事にターゲットとなり得る核施設(原発)が日本海側に沢山存在し、

再稼働まで行っている現実は無視できる話ではない。


どうしても勇ましい態度で臨む、と言うなら、

まず日本海側の原発の即時撤退を直ぐに始めなければならないのではないか?


弾道ミサイルなどが原発敷地内に着弾した場合の影響を「想定していない」と、

堂々と国会答弁する政府には特段の策もなく、

この国に生きる人々の生命・財産を護る気概など持ち合わせいない事は

想像に難くないが、わざわざ、

北朝鮮挑発の先頭に躍り出る様な表現は自制すべきではないか?


世界と共に、これまでの一連の北朝鮮の暴走に抗議し、

制裁を話し合う、と言う姿勢が、

中国を含めた近隣諸国との関係性を考えてもベストではないだろうか?



現実のリスクから目を背け、その一方で、

より緊張を高める独自の制裁の徹底および強化に勤しむ事で得をするのは誰だろうか。


際限なく安全保障に税金をばら撒く「横流し」状態を喜ぶのは、

武器開発.製造に関わる企業と、それらに献金を貰い、組織票でお世話になってる政治家と、

天下り先を確保できる一部官僚にとっては、今からが本格的武器バブルの始まりなのか。




政治に興味がない方にも、色々な事を含めてシミュレーションして欲しい。



政治が決定する数々の事柄をただ「そうなんだ~」と受け止めるだけでは、

取り返しのつかない状態に追い込まれる事もある。


自分なりの答えを探して政治への前のめりな参加をして欲しい。





衆議院 北朝鮮によるミサイル発射に抗議する決議


参議院 北朝鮮によるミサイル発射に抗議する決議