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<あらすじ>
川崎市の暴力団三島組の駄目駄目ヤクザ「大場」は抗争の激化と共に、対立する川端組の組長のタマをとってくる鉄砲玉に命じられる。
震え上がりながらも現場に出向き、組長暗殺に何とか成功する大場だが、同時に組の陰謀に巻き込まれ、自分自身も口封じのために殺されてしまう。
大場の死体は弟子によって通称「ヤクザの墓場」と呼ばれる場所に埋められる。
しかし、埋葬された場所がたまたま「伝説のヤクザ」の墓の近くだった。
大場の死体には伝説のヤクザの怨念の力が宿り、生ける屍ゾンビとなって甦り、壮絶な復讐を開始する。
<レビュー>
「仁義なき戦い」テイストで始まったこの作品(もろ、パクりオマージュ)、本格的な極道モノにゾンビがどんな感じで絡むのかドキドキワクワクで鑑賞しました。
舞台は893の抗争が絶えない京浜地帯
893モノでは有名な小沢氏と「発狂する唇」の監督、佐々木・イカレ・浩久氏
「蘇生=ゾンビ」ってことだよね♪
「実録!」だったらよかったのに
敵対する893の親分を「鉄砲玉」として始末しに行けと命ぜられる激弱極道の大場。
ヘタレな大場は「心臓が痛い」だの「下痢が止まんない」だの小学生並みの言い訳で逃げようとします。
しかし、そんな言い訳が極道の世界で通用するわけがありません(多分)。
ついに大場は街から逃げ出そうとします。
自宅へ戻り、通帳を漁る大場。
「なんじゃこりゃぁ!」
通帳にはスズメの涙ほどの預金しかない模様です。
そこへ、妻のかおりが外出先から帰って来ます。
必死で通帳を隠す大場。
そんな大場にかおりが爆弾発言を。
「あなたぁ。わたすのおながのなかにぃ~、赤ちゃんがぁ~・・・」
ナマってるわけではありません。
妻かおりは耳が聞こえないらしく、手話を交えて必死で会話をしています。
いじらしい妻の姿に大場は・・・
「こっ!こんな時に限って!!!」
かなりのクソヤローですね。
ゾンビになる前から腐ってます。
しかも、「必ず戻ってくるから」と言い、自分だけ逃げようとする大場。
この手のドラマや映画でこのセリフ・・・こいつが120%戻ってこないことは確実です。
大場の心中を見抜いて「嫌!あなた絶対、戻ってこない!」と必死ですがる妻。
そして、密かに貯めていたヘソクリ通帳まで出しちゃいます。
「あなたぁ!このコアラのおなかにヘソクリがぁ!」ビリッ!!
2人で逃避行をしようとするのですが、行動パターンを見抜かれてしまい、アッサリ見つかる大場夫妻。
「おまえ、IQゼロだね☆」とまで言われてます。
「かあちゃんとガキの面倒は組でキッチリ見てやるからおまえは仕事しろ!」
かおりは事務所に拉致られ、大場は震え上がりながら敵対する組の親分の暗殺に向かいます。
挙動不審で全くヒットマンには見えない大場。
それでも、露天風呂でクラブのママといちゃついている親分をなんとか始末。
しかし、実はこれは大場が所属する組の陰謀だったのです。
大場は露店風呂の中で蜂の巣にされ、殺されてしまいます。
真っ赤に染まる露天風呂。
大場の死体は、かつての弟分が埋めに行くことになりました。
場所は通称「893の墓場」
どこかの山中でしょうか、ならず者たちの死骸が無造作に埋められている「隠蔽場所」でもあります。
かつての「兄貴」の死体を、「893の墓場」に棄てに来た弟分だが・・・
ここで作業をしていた弟分ですが、背後からいきなり白装束のババア登場!
霊魂じゃなくて生身なところが逆に怖いです。
「ここから立ち去りなされ!」と忠告しますが、弟分はテンパリまくり、「うるせえババア!」と婆さんまでスコップで殺してしまいます。
しかも、兄貴と一緒に埋めちゃいます。
「ここから立ち去れぃ!」謎ババア登場でビックリ仰天!オシッコジョー!
弟分が退散したあと、辺りは静寂に包まれたかと思われた。
がしかし、謎の物体(人魂)と煙が立ち込め、「♪あかいぃ~ちしおにぃ~」というテーマソング(アカペラ)と共に、大場の死体がムクッ!
「♪あかいぃ~ちしおにぃ~」テーマソングを歌いながら兄貴ゾンビ化。
この墓地には、「伝説の893」が埋められていたのです。
彼は昭和の時代、殺戮の限りを尽くし極道界を震え上がらせた人物で、その末路は裏切り者を恨み獄中自殺したという壮絶なものでした。
大場の無念と伝説の893の怨念が「シンクロナイズド・ラブ」(←武富士のテーマソング名)
そしてその結果が、大場のゾンビ化でした。
ゾンビメイクですが、とても簡素なもので、白塗り山海塾よりもかえって好感が持てました。
ゾンビの動きもがんばっておりましたが、その姿、どう見てもロボットダンス。
ギーガシャ!ギーガシャ!の動きで街へ降りてきた大場ゾンビ。
まずはおねえさんを暴行している不良共を成敗!(暴行されているおねえさんがあまりいやがってないのがポイントと言えばポイントです)
街で女性に暴行している不良を成敗!メキメキメキ・・・やはりゾンビは怪力
「助けてくれ~」と懇願する不良。しかしゾンビ、金属バットを構えた。
容赦なく、スウィーーング!!
「ンゴアァァ!!」不良、ホームラン(死亡)
たまたま鏡があったので、容姿確認。
「おれ、こんなヤツに憑依しちゃったの!?・・・うーんちょっと失敗☆」
怨念がゾンビを動かしているので、「ゾンビの定説」はほとんど無視です。
食人→感染→増殖 の過程は全くありません。
もっとも、増殖しちゃったらゾンビは無差別に人を食い殺してしまうでしょうから、全く関係ない人々も被害に遭ってしまいます。その点、「一般人には迷惑をかけない」を貫いているようです。さすが極道ゾンビ。
大場(ゾンビ)はかつての事務所に乗り込みます。
「お前!生きてたのか・・・そーかそーかよかったなぁ☆」と白々しい幹部。
自分達が仕組んだワナにかかった大場が生きていたとなれば、都合の悪いことこの上なしです。
893の事務所で態度LL!かつての使いっ走りとは思えない貫禄。
都合が悪いので、隙を見て大場の頭に注射針サクッ!
睡眠薬かヤクか知りませんが、吹き矢並に刺さったこの注射針。
ゾンビ(死人)である大場には効くわけがありません。
と思いきや・・・
不意をつかれて頭にサクッ!注射器刺されました。
「ゾンビにんなもん効くか!ヴォケ!」と、思いきや・・・
「バタッ!!」
めちゃめちゃ効いとるやないか!!
再び、弟分が大場の「死体」を始末しに行きます。
今度は海です。
「兄貴ィ~勘弁してくれよ~成仏してくれ~」
しかし、翌日・・・
事務所の外には大場(ゾンビ)の姿が!!!
「なんだあいつ!おいお前!ちゃんと始末しとけって言っただろうがぁ!」と弟分に一喝する幹部。
「たっ確かに始末したんです!海に!」
「あいつ・・・顔に海草ついとるやんけ・・・」
ワカメつきで事務所の前に佇む大場(ゾンビ)。
「顔にワカメ」で甦り、事務所の前に立つ!道順まで覚えてるインテリゾンビ!
再び登場の大場(ゾンビ)。
ものすごい異臭を放っているようです。
腐っている上に海に飛び込んでますから。
組の若いモンも思わず「くさっ!!!」
この後、大場(ゾンビ)大暴れ!
あっちこっちへ出向き殺しまくりのアクティブゾンビ。
しかも、反撃しても絶対に死なないので(当たり前)「バケモノ」と言われ恐れられていきます。
陰謀の首謀者である幹部は、大場(ゾンビ)にゴマをすり始め、すき焼きなどを振舞います。
しかし、すき焼きにしないで食べちゃう大場(ゾンビ)。
だって・・ゾンビなんだもん☆
生肉ちゅるん♪「・・・・・・・・・・。」
大場(ゾンビ)は、伝説の893が怨みを持っている組を潰すと呟きます(トーキングゾンビ)。
そんな大場(ゾンビ)に幹部は「わかったわかった」と銃を差し出します。
「何?1丁じゃ足らないの?」
「2丁か。2丁拳銃だな!カッコいいな!」
大場(ゾンビ)は文字通り2丁拳銃で、撃って撃って撃ちまくります。
ロボットダンスのくせに命中率はゴルゴ並!
殺戮ゲームの合間に、妻かおりの存在が再び出てきて思わぬお涙頂戴路線になったり、意外とちゃんとした極道ドラマが展開したりします。
しかし、そんな中にも気になるシーンが満載。
以下、ダイジェストでお送りいたします
『その1』
ゾンビ極道は人骨を食べると長生き(長持ち)する。コリッ!
「♪ほねっこ食べてぇ~」
「うぉぉぉぉぉぉ!!」
元気100ばい!ゾンビ極道!
『その2』
「あなた!わたしたちの赤ちゃんよ!明日駅で待ってるから必ず来てね!」
史上初!ゾンビ手話!
「ヤ・ク・ソ・ク♪」
『その3』
先祖に手を合わせる律儀なゾンビ
『その4』
「お花買ってください!」
ゾンビに話し掛ける売り子のおねえさん。
(おねえさんの後ろのおばちゃんがなにげに「あき竹城」に似てる)
万札と引き換えに花をもらうゾンビ。
『その5』
腕時計を見ながら、自分の身体のタイムリミットを確認するゾンビ。
「12時か・・・チッ・・・全く汚ねぇシンデレラだぜ」
おまえは石立鉄男か。
<超主観的評価>
ストーリー★★★ スリル★ テンポ★★ バカ★★★ グロ★
総合★★★