THEATER MILANO-ZAで丸山隆平さん主演の「ハザカイキ」を観てきました。

作・演出はポツドール主宰の三浦大輔さん。

三浦さんの作品は過激な印象があり、あまり観ていませんが、今回は丸ちゃん目当てで迷わずチケットを取りました。

丸ちゃん出演舞台はシアターコクーンで観た「パラダイス」以来2度目です。

 

他にも、勝地涼さん、風間杜夫さん、大空ゆうひさんなど知っている役者さんがたくさん出演しています。

 

 

丸山さんが演じているのは芸能記者の菅原。

彼はタレントの橋本香(恒松祐里)と加藤勇(九条ジョー)の熱愛疑惑を追っており、スクープを手にします。

その情報をリークしたのは、香の友人である裕子(横山由依)。

彼女は勇が犯した犯罪についても菅原に提供しますが、こちらは別の雑誌に先を越されてしまいます。

 

香の父(風間杜夫)は元俳優でしたが不倫が原因で引退し、今は芸能事務所の社長として香をマネジメントしています。

自分の経験から香にはスキャンダルが起こらないように、タレントとして大切に育ててきたのですが、熱愛報道と恋人が犯した犯罪によって香は休業を余儀なくされます。

彼女に浴びせられる世間からの誹謗中傷。

そして、外側にいたはずの(記事のネタとしては価値がないはずの)菅原がスナックの女性へのセクハラ疑惑で立場が逆転します。

親友の伸二(勝地涼)は、世間の容赦ない非難に追い詰められていく菅原を気にかけますが、彼に対して友人以上の特別な感情を抱いていることがわかってきます。

 

ある日、香から菅原に電話がかかってきます。

そして、休業している彼女は菅原に対する世間のバッシングをみていて復帰を決意したこと、全国民が納得する謝罪会見を行うことを伝えます。

その会見で彼女が語り、菅原が感じ取ったことは何か?

 

前半は出演者にちなんだ小ネタ(関ジャムとかスチュワーデス物語とか・・・)が入っていたり、丸ちゃんと勝地さんの軽妙な掛け合いで笑いが起きる場面も多いです。

しかし後半に入ると、顔が見えないネット民からの誹謗中傷やハラスメント問題、ルッキズム、LGBTQなど現代社会が抱えている様々な問題を詰め込んだような内容で重苦しい雰囲気に・・・でも、お互いが自分の非を認めてお詫び合戦みたいになってしまうのは少し納得感がないという・・・。

 

そんな中、記者会見で本音を語り尽くす香は潔いのですが、ひとりでひたすら話し続けるこのシーンは恒松さんの独壇場です!

「世間のイメージを演じている」のは芸能人だけではなく一般の人にも当てはまることだと思いますが、ほとんどの人が周りと上手くやっていくために自然に「演じている」のでしょうから、それをいちいち解析していたら疲れるなぁ・・・と思ったり・・・。


上手下手にそれぞれ回り舞台が設置されていて、マンション、菅原の自宅、スナックなどに姿を変えていきます。

そればかりか、背景となっているセットも稼働するし、時折奥から前へセットが移動してきて居酒屋やサウナの場面となります。

凝った舞台装置も見所だと思います。

 

SUPER EIGHT繋がりでは、PARCO劇場で上演中の安田さん主演舞台「あのよこのよ」も楽しみです!