美輪ひさ子 プロフィール
通夜が済んだ夜、夫の声が聞こえてきた。
一緒にいた時には当たり前すぎて、やがて見えなくなってしまった、見ようとしなくなってしまった夫のよさ。
存在の大きさ、父親として、家族を守る男としての深い愛を、亡くなってから、改めて深く知ることになりました。
仕事こそ週5日普通に通える(軽度?)のアルコール依存だった夫は自分をアルコール依存だと認められず。*アルコール依存症は否認の病気です。
お酒が原因で夫婦共にお酒に捉われ振り回され私も共依存に。
家庭は穏やかで落ち着ける安心の場所とは正反対。
暴言暴力などはないものの私は夫の顔色を伺う毎日。飲まないように、と夫をコントロールしようとする毎日。
お酒による怪我、入院、転職、小さな自損事故など家庭はお酒による問題がいっぱいで寝ている夜中でも気は休まりませんでした。
子供が4年生の頃。
3週間ほどでしたが朝になると学校へ行けなくなる心理面の影響が現れました。
担任が変わったこと、家庭環境、そのどちらもが影響してかと思いますが小さな何の罪もない子供にまでそんな影響が出るとは。
その1年後。
夫の顔色を伺う生活はストレスだらけで精神的にいっぱいなのに、夫から子供を守らなければ、という母親の顔と、
アルコールによる機能不全家庭のため、夫がいるのに私が夫役もしながらの生活で、
身体は元気なものの思い悩むことだらけの毎日は定期的に円形脱毛症を繰り返すのでした。
(このままでは私だけでなく子供も夫もダメになる)
ある日そう思い子供を連れ別居しました。
別居からやがて1年になろうとする頃
夫は一人、心筋梗塞で亡くなりました。
子供が6年生の時でした。
通夜の夜、亡くなった夫から私への優しいメッセージが聞こえました。 2度も同じ言葉で。
その頃パート勤めをしていた私は、
職場の椅子に亡くなった夫が座っているのが視えたり、夢に現れたり、
(ここにいる)と、魂となった夫が確かに私のすぐ隣にいて触れている、そんな感覚も感じるようになっていました。
やがて自然と夫と会話できるようになり。
それはまるでアメリカ映画「ゴースト ニューヨークの幻」のワンシーンのようでした。
ある時は (明日いなくなる! )と
魂となった夫がもうこの世からいなくなることが直感的に分かり。
その翌日は子供の中学の卒業式でした。
式の最中私の右手の辺りに夫が触れているのを感じ、
(卒業式の息子の様子を見にきたんだ)と分かり嬉しくて涙がでました。
その時初めて
(ああだから昨日「明日いなくなる」と感じたのか) と理解でき、それから夫はしばらく現れなくなりました。
私達夫婦はお酒の問題のために仲良くいられなくなり。
そんな関係をなんとかしたいと私がアルコール依存の自助団体へ通ってみたり、
「スピリチュアルカウンセラー江原さんのような人がいるよ」と友達から聞くと夫婦の関係をなんとかしたい一心でその方に逢いに行くと
言われたのは
「ひさ子さん、自分を愛しましょう」
という言葉でした。
夫のことで相談に来たのに。
夫ではなくて私のこと?
自分を愛す? 「自分を愛す」ってなに??
「自分を愛す」の言葉を検索してみると心理学というものに出逢い、個人セッションや自己啓発セミナーを数回受けるようになりました。
ただ、まだその頃はそれが心理学だと全く気づいてはいませんでした。
セッションをしてもらっても専門用語や話されることの意味がよく分からない状態でしたから。
その後、たまたま体験したオーラソーマに感心し色彩心理学を趣味で習い始め、
並行して自分のために8ヶ月間の心理学講座(セラピスト養成講座)を受講すると、
だんだんと夫を亡くした辛さが癒されていき、その頃から心の仕組みが少しづつ理解できるようになり、
以前に個人セッションで言われた専門用語の意味も分かり、腑に落ちて辛さや悲しさがどう作られるのかを理解できるようになりました。
夫を亡くして辛い悲しいという感情の多くは、自分で作り出しているということ。
もう肉体を持っては逢えせんから、悲しいという気持ちも事実ですし、私も身近な方が亡くなると多少なりとも涙が出たりもします。
ですが
人という存在とは何か、
肉体とは、魂とは、
亡くなってから霊となった存在についても
死生観としてみなさまが理解され、
そのために「心の仕組みや在り方」をちゃんと理解されるなら
大切な人を亡くされたとしても心の仕組みや真理を思い出していただけるなら、ひどく大きく落ち込まれることはなくなるか、もしくは軽く済むと思います。
私は自分が心の仕組みについて学び、
学びながら夫を亡くした悲しみが癒される場にいられたので、
ひどく落ち込んで辛く悲しい気持ちに蓋をして感じることを避けている状態からも
自分と何度も何度も向き合いながらこられたおかげで、 比較的早く癒されていつもの自分自身に戻ることができました。
心理学講座を卒業するとすぐにヒーリングを学び始めました。
心理学では顕在意識を、
ヒーリングでは潜在意識について学んだことで
より心理への理解が深まり、真理を知り、潜在能力が開花されていきました。
そしていつからかまた時々夫が現れるようになったのですが私のことが心配なようでした。
そうかと思えば息子が高校2年の修学旅行の頃には
「俺も一緒に行く〜」と子供のように嬉しそうに言う、修学旅行を楽しみにしている夫がいました。
修学旅行の息子が乗る沖縄行きの飛行機に一緒に乗って行くというのです。
毎夏家族で海水浴に何度も出かけたがるほど夏の海が大好きな人で、沖縄は結婚前に2人で旅行した以来ですし、夫が楽しみにする気持ちもよく分かりました。
でもね霊が飛行機に乗って行くんですよ。
霊だったらわざわざ飛行機に乗らなくても、いつでもどこにでも瞬間ワープできそうじゃないですか。
(それなのに飛行機で行くんだ)と、少し笑えました。
夫は息子達高校生男子が楽しそうにしている様子を同じ男として一緒に感じながら海を楽しみたかったようです。
息子が修学旅行から帰ってきた夜。
私の車から降り庭を自宅玄関へ歩く息子のすぐ後ろから夫が玄関に向かう姿が視えました。
夫も息子と一緒に沖縄から帰ってきたんです。
本当に一緒に行っていたんです。
息子と話していると時々夫も一言二言会話に加わってきます。
そんな時は私が同時通訳をし夫の言葉を息子に伝えます。「今ねお父さんがこう言ったよ」と
夫の姿が視えたり、私に話しかけてくること等は時々息子にも話して聞かせています。
それももう何年も前からしていることだからか、
息子は毎回特に何も言わず「ふーーん」と静かに聞いています。
ある時、いつものように私が思うことに対して
(.どうしたらいいか)を心の中で夫の名前を呼んで聞いてみました。
大した内容ではありませんが時々何かあるとこうして夫に聞いてみるのです。
が、その時は返事が無く全く静かな様子でした。
( あ、もういないんだ )
これも直感的なものですが
( 夫はもうここ(この世)にはいない、現れないんだ)と分かりました。
私に大して心配することが無くなったから去っていったのです。
以来 夫は 現れていません。
天国の愛する人からのメッセージをお伝えしています。
心の在り方と潜在意識についてを教えている
岐阜県揖斐郡在住の 美輪ひさ子です。