Tくんのiphoneは使い物にならなくなったものの、

俺のiphoneがあったので、そっちでルート設定をする事に。


iphoneを見ながら俺がうしろで案内するわ、と言うと



バイクに繋いでipodで音楽かけようよ


使い道そうじゃねえだろ!!!



大丈夫、全部道覚えるから!



と言い、地図を見るTくん。


そして「保土ヶ谷」という高速入口を見て


これ何て読むの?


覚える以前の問題じゃねえか!!



しかしスケベの本能は凄いもので、一切道に迷う事なく
約1時間半に及ぶ移動の末、無事江の島に到着をした。


しかし江の島には温泉がいくつもある。
その目的のスパはどれか分かるのかと聞くと



なんとなくあそこな気がする


勘か!!




すると本当にその建物が目的のスパだった。
スケベの直感はすげえなと感心しつつも、
早く風呂に入りたいので、駆け足で受け付けへ行く。


入口で受付の人に

刺青などはございませんでしょうか

と聞かれたので、ございませんと答える。


ロッカールームへ行くと、
なぜかTくんが少し困った顔をしている。

どうしたのか聞くと


ほら、僕刺青あるじゃん


あんのかよ!!!


前からあるじゃん!


知らねえよ!!


お前が思っている以上に、お前の事知らねえよ!!




腰の上あたりに小さくあるらしいのだが、
ここまで来て風呂に入れないってのも可哀そうなので、
とりあえずタオルで隠しながら入れよ、と伝える。


海パン姿になり、風呂へ行くと
そこにはカップルが3組ほどいるだけだった。


混浴というには程遠い現状を見て
呆然と立ち尽くすTくん。



絶望感漂いすぎだろ!!




屋外にも風呂があったのでそっちに行くと
丁度スパの外観が見える場所があった。



するとTくん

女子更衣室ってあそこだよね!

と言い、

誰か見えるまでねばる!



どんだけ期待して来たんだお前!!



イチャイチャしているカップルと、
温泉を楽しんでいる子供の間で、
スパの外観をじっと見ているTくん。



しかし結局、女性どころか、
ほぼ人が来ない事に絶望したTくんを連れ
地下にある洞窟温泉なる所へ行ってみる。


今度はどうやらサウナに入りたいらしく
きょろきょろしている。


Tくんが

サウナってどこだろう?

と言うので


あそこにサウナあるよ

と伝えると



え?マツコデラックス?




言ってねえよ。





そして、念願だったのか知らないが
喜んでサウナに入るTくん。

そして5分くらいでのぼせて


もう無理



なんで入りたかったんだお前!!





その後も、ほとんど人は来ず、

貸し切りに近いような感じで風呂に入り、


最終的にタオルで刺青を隠す事を完全に忘れたTくんが
店の人に注意され、風呂から追い出されるという形で幕を閉じた。



しぶしぶロッカールームを後にし、
会計を済ませ、靴を履き、スパを出て、
夕飯でも食おうぜ、というようなタイミングで、

あろうことか、少女時代を彷彿させるような、
スレンダーな美女6人が入れ違いでスパに入ってきた。



そしてその光景を見たTくんが



もう1回風呂入ろう




入らねえよ!!!!