⑥私の彼は超新星☆ゴニルひと夏のラブストーリー | S.E.C.R.E.T超新星☆アリスタのブログ

S.E.C.R.E.T超新星☆アリスタのブログ

超新星大好き‼ソンジェ寄り寄りのオールペン、アリスタです。
「私の彼は超新星」のイベントストーリーを小説風にアレンジして記事にまとめてます♪☆ゲーストーリーに基本忠実に…いいカンジに盛ったり妄想が渦巻いたり、アリスタバージョンでお届けしてます\(^o^)/

⑤~
明日東京へ帰るという日の夜
みんなでお別れ会を開いてくれた。

料理は全部ゴニルくんが作ってくれたという。
テーブルいっぱいに並んでる。とにかくカラフル。

フフ不思議な盛り付け…
でもひとつひとつ丁寧に作ったことがわかって
それだけで私はお腹いっぱいになる。

来年の夏またみんなで会おう…
その言葉さえも淋しさを誘った。ゴニルくんとの別れを連想させて。


…月明かりに照らされた砂浜をふたりで歩く。

深夜の海
聞こえるのはさざ波の音だけ…
見えるのはあなただけ…

「今日はずっとそばにいてくれる?」

「夜が明けるまで一緒にいよう」

砂浜に座り込んで…
この夏ふたりの最後のひとときを
ぴったりお互いの体温を感じながら


「テニスコートでゴニルくんと出会えて本当によかった」

「うん…でも」

海からの風が私たちの髪を揺らして
一瞬ピンと空気が張り詰めた。

「葉子ちゃんは初めて出会った時のこと…
忘れてる」


テニスコートよりもずっと前に会ってるんだよというゴニルくんの言葉は
あまりに突然すぎて

でも
もしそうなら少しの欠片も残らず思い出したくて

ゴニルくんが明かしてくれた、私たちのふたりの出会いを
ひとつひとつ大切に聞いた。
記憶をたどりながら。


「もうずいぶん前のことだけどね
テニスの全国大会の東京の会場で
泣いてるみんなを必死で笑顔で慰めてる子を見かけてね…」


とても悔しい負け方をした。
あと少しでという後悔ともう次の機会はないという想いで
ぐちゃぐちゃだったな。

でもみんなの前では泣けなかった。
私がしっかりしていないとダメになる。
みんなも。そして自分自身も。

甘えられなかった…周りにも自分にも。
でもあの時は…
どうしても我慢できなくなって…



「その子が廊下のすみでひとりで泣いてるのを見つけてね
どうしてもほっておけなかったんだ。
ハンカチを渡して頭をやさしくなでることしかできなかったんだけどね」

うなじにホクロがあったと、そっと私のうなじに触れる。

その瞬間ひとつのシーンが鮮明に浮かんできた。


『大丈夫?泣いてるの?よかったらハンカチ使って』
こっくり頷いてハンカチを受け取って
なでられるがまま
しゃくりあげながら
ただやさしい男の子を見つめてる私



「その子の悲しみは
僕だけが知ってるんだよ」


ああ私たち

絶対離れちゃいけない…

⑦に続く☆