カクシンハンが、東京芸術劇場で
「マクベス」を上演するらしい。
カクシンハン、最近名前を見かけることが増えたけどどんな団体なの? 「マクベス」って名前は聞いたことある、シェイクスピアらしいけどどんな話なの?
■ カクシンハンとは?
ここ数年で注目を集めて来ている若い演劇カンパニー。今まで小難しく古めかしいイメージがあったシェイクスピアの作品を、現代の観客向けにスタイリッシュでライブ感溢れるものに一新した。シェイクスピアの言葉と作品のスケールの大きさはそのまま生かして、現代の観客が一生懸命物語と自分との距離を埋めようとせずとも引き込まれるような、斬新に現代人の感覚と物語をつなげた演出が魅力。シェイクスピア研究者から演劇を初めて観るお客様まで、幅広くファンを増やして来ている。(過去のメディア露出等をまとめた「カクシンハンのススメ」はこちら)
■ 「マクベス」ってどんな話?
シェイクスピアの四大悲劇の一角。と言われてもピンとこない。名前は聞いたことあるけど。王様殺して王様になって破滅していく話。奥さんが手から血が取れないって言って狂って自殺しちゃう話。魔女がなんか出て来て予言する? とか? 実は今年、マリオン・コティヤール(インセプションでディカプリオの自殺した奥さんを演じていた女優さん、脳内エレベーターの一番下の階にいた。ここでも自殺してる!)主演でハリウッド映画化もされていたみたいだけど知らないし、シェイクスピア元々好きな人しか観てないでしょ。
そんな「マクベス」は、魔女の予言にそそのかされて野心を持った夫婦が、その野心に食いつぶされていく物語。
だが、実はもっと面白い要素が散りばめられているらしい。
シェイクスピアは、イギリスの女王が独身のまま死んだため外からイギリス王として迎えることになったスコットランド王ジェームズ一世のためにこの芝居を書いたらしい。しかもジェームズ一世は大の魔女嫌いだったらしい。
ジェームズ一世は、物語中にマクベスと一緒に登場する力ある武将、バンクォーの子孫にあたるらしい。
殺されたダンカン王は、実はマクベスの従兄弟。つまりマクベスも正当な王位継承権を持っていたのに、その望みがなくなってしまった。だからそれを力で奪い返して王になろうとするのも、そんなに突飛な発想でもない。
マクベス夫人は、自分も赤ん坊にお乳をやって育てた経験はあると言っている、でもマクベスと夫人の間に子供はいない。何があったのか。
マクベスの原作とされる物語では、三人の魔女は魔女ではなく、優美な衣をまとった運命の女神のような存在らしい。
その辺りを頭に入れながら物語を追ってみると、より複雑なドラマが浮かび上がってくるかも…?
■ カクシンハンの作る「マクベス」の魅力。
今回も、少しずつ違った様々な演劇の分野で活躍する、カクシンハン初参加の役者をたくさん招いた異種格闘技戦的なチームになっている。色々なスタイルの魅力が物語に広がりをもたらす。
稽古では、皆でマクベスの世界をまず噛み砕いて、その中で現代の東京で生きる私たちが「これは信じられるよね」という感覚をとらえて作品を一から紡ぎ直していっている。だから現代東京で生きる人の感覚にぐっと近いところから物語に入っていける。
演出家が提案する破天荒なイメージの中で、戯曲を理解しつつ役者たちは目一杯あそぶ。その稽古場のあそびの様なやりとりの中から偶然のように生み出される劇的な瞬間を集めて、場面ができていく。無茶振りの中で即興的に生み出される表現は、おのずとそれぞれの役者から見たことない魅力を引き出し、ただやりとりとして見ているだけでも面白いものになる。
■ 今までにないシェイクスピア?!
今までのカクシンハンの作品以上に、今回は特に演劇的な想像力と役者それぞれの魅力に光を当てて物語世界を創り上げていっている。結果創造的な表現の可能性は無限に広がり、極めてシェイクスピアの物語そのままでありながら、形としては今まで見たことないようなシェイクスピア作品が出来上がって来ている。
今回の上演を観ると、想像力がまた一際刺激されるかも?!
■ そんな公演の詳細は?
公演詳細は以下の通りです。
予約はカンフェティのサイト(http://confetti-web.com/)から、日時、クレジット決済かコンビニ決済を選択し、応援している役者を選択し、座席まで選べます!
チケットの受け取りはお近くのセブンイレブンで。観劇当日にチケットをお忘れなく!
たくさんのご予約をお待ちしております!
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カクシンハン第10回公演
『マクベス』
演出 : 木村龍之介
作:シェイクスピア
翻訳 : 松岡和子
「マクベス、いずれは王になる男。」魔女のことばは、夫婦の人生を変えた。野心と、謀略と、転落の物語…何がfairで何がfoulか見分けられない世界で、悪におかされた精神が、美しく燃え尽きる。演劇史上最高の
密度で凝縮された悲劇の大傑作。
キレイはキタナイ、キタナイはキレイ。
カクシンハンが東京芸術劇場に描くマクベスのセカイが、鮮烈に上演史を塗り替える。
【出演】
河内大和
真以美
穂高
岩崎MARK雄大
阿久津紘平
大津留彬弘
のぐち和美(特別出演)
(以上、カクシンハン)
東谷英人(DULL-COLORED POP)
阿部博明 (東京新社)
上田一成
石田将士(渋谷ハチ公前)
大対源(渋谷ハチ公前)
小黒雄太(5454)
小田伸泰(俳優座)
葛たか喜代
加藤慎吾(ポップンマッシュルームチキン野郎)
川崎誠一郎 (サイアン)
慈五郎(THE JACABAL'S)
白倉裕二
鈴木彰紀(さいたまネクスト・シアター)
鈴木真之介 (PAPALUWA)
鈴木智久(スタジオライフ)
塚越健一(DULL-COLORED POP)
柘植ノゾム(東京ジャンクZ)
山口祥平(碗プロダクション)
※五十音順
■TIME TABLE【全7ステージ+公開ゲネプロ】
2017年1月
26日(木)14:00(公開ゲネプロ) 19:00
受付開始は、開演の1時間前
開場は、開演の30分前です
★星印はアフタートークを開催します(詳細はWEBで)
■TICKET
全席指定
◇一般前売券 5,000円
◇当日券 5,500円
◇U22前売券 4,200円
※各回15席限定&入場の際要証明書提示
◇公開ゲネプロ 3,600円
※2017年1月26日(木)14:00の回のみ
※先行・前売・当日共通価格
【チケット発売日】
◇一般前売り開始
2016年12月6日(火)21:00~
【チケット取り扱い】
◇カンフェティチケットセンター
◇東京芸術劇場ボックスオフィス
0570-010-296(休館日を除く10時~19時)
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劇場でお会いできるのを楽しみにしております♪
素敵な年末年始を!
◆岩崎MARK雄大◆