目の前では 十色の風が舞い踊る
心も知らず もうじきに別れの頃だ
休みなく時は流るだけ

幾度も掌に見た 無言の河に
石ころ投げて 今 後にした

何ひとつ 叶えられずに
いくらでも荷を背負い込んで
終わるよな また来るような
予感の中に 夜も明けた

名残雪を 踏み歩き出す
歌声は 遠のいていく
もうじきに 見えなくなるが
確と焼き付けた 過去の夢

ここから先は 景色も変わる
窓の向こうで あの日が 薄れていった

身の丈も 足りない頃の 
空ははてなく 限りなく
この旅が やがてすぎれば
また春を飾るのだろうか

何ひとつ叶えられずに
いくらでも荷を背負い込んで
終わるよな また来るような
予感の中に 夜も明けた

十色の風が 手招いた