(2019年3/29に少し文章を編集しました)

sliverの音楽を客観的に聞いた時に、『やっぱ良い』て素直に思ったんで、自己満だけど、sliverの曲を俺が語るね。

面白いブログではないかもしれないけど、それだけ俺がsliverの曲を好きで愛しているってことだ(笑)

まずはsliverファンでなくても俺らのライブを観たことあるなら誰でも印象に残るであろう曲、Dreamscape。

通称ドリスケ。

■歌詞やタイトルについて


まずは歌詞。

Dreamscape

Let's get out. Let's get out. We gotta get out of 壊れた世界

Let's get out. Let's get out. We gotta get out of 汚れた世界

Hey!Are you ready?
Time has come.
怯えずに
I'll always be with you.

Let's get out. Let's get out. We gotta get out of 暗い世界

Let's get out. Let's get out. We gotta get out of 嘘の世界

抜けだそう
空高く
Do not be afraid.
I'll always be with you.

ラララ 眩しくて 夢の様な 二人だけの世界に僕らは
飛び立てる 瞳を閉じて 唸り上げるスピードで抜け出す

手ト手繋イデ…

Let's go now. Let's go now. We go to the world like a dreamscape.

Let's go now. Let's go now. We go to the world like a dreamscape.

Hey!Are you ready?
Time has come.
怯えずに
I'll always be with you.

ラララ 眩しくて 夢の様な 二人だけの世界に僕らは
飛び立てる 瞳を閉じて 唸り上げるスピードで抜け出す

君と僕 永遠に離れる事はないと誓って
君もそう 僕もそう 素晴らしい世界を夢見てた

手ト手繋ギ
空ヲ纏イ
辿リ着コウ
-ユメノヨウナセカイ-


よく、「Dream scape」みたいにDreamとscapeの間を空けたり、酷い時は「Dream escape」(夢逃避行?笑)みたいに言われることもあるが、造語でもなんでもなく、あくまで「dreamscape」って普通にある英単語。

意味は、「夢のような情景」とか「夢のような光景や景色」

歌詞の内容と言うか主人公は、とにかく自分勝手で最後まで相手の意思すら聞くこともせず己の判断で突き進む最低野郎(笑)
でも恋愛って俺はそんなものだと思う。自分勝手な時がたくさんある思う。


実は一切相手の言葉や気持ちなどは出てきていないんじゃないかとも思わせる内容で、そもそも相手はもう…とか相手なんて最初から…とか、熱い恋愛してる二人がいて、世の中に疲れて、、とか、そこは君達の想像に任せます。
歌詞の内容は俺は基本聞き手の判断に委ねたいからね。
でも言える事としては、この曲の主人公は少なくとも「希望に満ち溢れている」って事。
前向きな気持ちであって、後ろ向きなところなんて何一つないって事。
最後のカタカナ混じりの言葉遣いは、それだけ必死で熱くなってるところを表現したかった。目が血走ってるくらいのね。

最後に出てくる「-ユメノヨウナセカイ-」
これが「Dreamscape」の俺なりの訳し方。
俺は子供の頃から「夢」とか「ドリーム」って言葉が大好きなんです。
だから絶対に今までやってきたバンドで「夢」って言葉を歌詞で書いてる曲があります。
sliverにおいてはこの曲で俺は「夢(dream)」って言葉をガッツリ使う事にした。

■作曲や編曲について

この曲は俺がsliverの為に作った一番最初の曲であり、sliver結成当初を思い出せて非常に想い出深いです。

sliver結成当初から、重く激しく暴れられるようなバンドってコンセプトがしっかりあったから、俺はとにかく重く激しい曲を作りたかった。

そのため初めから俺の頭の中では「テンポ190越えでスネア裏打ちのリズム、そしてまだ今も流行っているダウンチューニングのキーから始まる」ってコンセプトでこの曲の作成に着手した。


俺は頭の中に曲を思い浮かべる段階で楽器無しでもう既に四分の一から半分くらいは脳内で曲ができてる事が多いんだけど、いかんせんこのドリスケは頭の中でイントロとサビがなかなか繋がらなかった。
でもよくよく考えたら繋がらない方が面白くて、良いじゃないかって事を思って、鍵盤で音を出した時に思い切ってサビは変調させ(BマイナースケールからサビでEマイナースケールへ変調している)重さより軽やかさとメロディアスさをより強く表現してみた。

だからこの曲はイントロとサビはなかなか雰囲気が違う面白い曲ができたと思う。

単純に言うならイントロはとにかくゴリゴリで攻撃的、サビはメロディアスでポップ。そんな感じ。


デモ段階ではあえて、メンバーに渡すため、数学で言うなら途中の数式をほぼ取り除いたような「スマートな状態」にしてsliverに提供。
結果、この曲は割と早い段階でsliverのレギュラー曲にラインナップされ、メンバーによってどんどん編曲され、今の形になった。
特にBメロのところ、歌詞で言うなら「Hey!Are you ready?」の「ready」の部分は、リズムが「ダダッ!!」となってるが、ここは俺のデモ段階(歌詞もない段階)では「ダっ!」と一回だけのリズムだったが二回に作り変えたことによって、何か存在感が増した。

特に変わった部分が、今ではsliverのバンギャさんにとっては当たり前になってるが、”ツーステ”のところ。
あそこは「スカ」とかの系統にあるような裏拍にアクセントを置くリズムになってるが、メンバーで考えドラムでリズムを作り出し弦楽器もそれに合わせる形となって、現在のツーステの部分が完成された。
俺のデモ段階ではもっとそのまま突っ走るようなサビだったので、凄まじく良いアレンジを俺たちはしたと思う。

ちなみにあくまで攻撃的に行きたかったのもあって、イントロやAメロにあるシンセ(音源ではイントロにシンセはない、ライブのみ)は当初俺は全く入れるつもりがなかったのだが、sliverの表に出てこないたまに音源関係のサポートをしてくれるギタリストさんが少しアレンジに加わってくれて、完成した。

ツーステも、この曲をライブで披露したら、何人かのバンギャさんがツーステしてくれたところから始まったので、なんて言うかこの「ドリスケ」は、はっきり言ってもう俺の範疇を越えているというか、もはや「お前に教えることはもう何もない」というくらい成長してくれた。

あとこの曲は実はsliverの数ある曲の中で一番ブレスポイントがなく、ヴォーカリスト的な視点で言うと、相当声を出し慣れてるか、歌い慣れてる奴じゃないとまともに最後まで息を続けて歌えなかったりする(笑)

■おまけ

YouTubeに貼っている音源をよく聞いて欲しいんだけど、間奏後のBメロの「怯えずに」の部分、実は息だけの小さい囁き声で「怯えずに…」と声を重ねている(笑)
ほとんど聞こえないから、よく聞いてみて(笑)



new!!
2019年3月28日にアップされたDreamscapeの音源最新版。
ライブでは実はイントロにシンセが入っているので、音源にそれを加えた。