大宮ヶ丘に陽は落ちて 25 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

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嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。


今日はピ○ートーク……

じゃなくて、
(このくだり2回目ですね(^_^;))

最近登場してなかったあの人とトーク音譜





ではでは、
ウラ部屋からの続きです♪( ´▽`)









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Side N





いつもは疲れ切ってすぐ寝てしまうけど、飲み会の途中ですこし寝たせいか、なかなか眠れなかった。身じろぎして目を開く。

カーテンの隙間から差し込んだ月の光が、すやすや眠る大野さんの頰に光の筋を作っていて、しばらく見惚れる。

一緒に果てたあと、大野さんは疲れたのか俺に腕を巻きつけたまま眠ってしまった。


加減できないって申し訳なさそうにしてたけど…


わりとそういうの、好き…なんだよな…困ったことに。


今は子供みたいに眠ってるこの人が、俺とそういうことして、自分の制御ができなくなって、瞳がめちゃくちゃ獰猛な色をたたえるのが、




いつも、




自分でも、笑っちゃうくらいぞくぞくして…


この人にこんなにハマっちゃって、怖くなる。


どうしてくれんの?って思いながら眠ってる彼をにらんだけど、全く起きる気配がない。


なんか飲むか…


ロビーに、数種類の飲み物が用意されていたことに思い当たって、俺はそっと大野さんの腕をずらしてそこから抜け出した。


「ん…」


大野さんはちょっと身じろぎしたけど、起きる気配はなかった。


そのまま起こさないようにそっとベッドをおりて、剥ぎ取られて床に落ちていた浴衣を身につける。

ドアを開けると、廊下は照明が落ちしんと静まり返っていたが、宴会場の方からはまだ宴の喧騒が低く響いてきた。


「ニノ」


「翔ちゃん」


廊下の角から翔ちゃんがあらわれた。

目があうなり、ぷっと吹き出されて俺は焦った。


「な、なに…?」


「髪…すごいことになってる」


翔ちゃんは俺に近づいて、頭に手を伸ばした。くくっと笑いながら、わしゃわしゃと撫でられる。


「こんな髪して、この時間に智くんの部屋から出てくるってことは…」


にやにやしながら翔ちゃんが小声で囁いた。


「仲直りしたの?」


「別に、喧嘩してたわけじゃないよ」


「でも、ニノは怒ってたよね」


「怒ってないよ。イライラしただけ」


「それ同じだから」


翔ちゃんはにやっと笑って、俺の髪をなおしながら尋ねた。


「智くん置いてどっか行こうとしてた?」


「今寝てる。俺は寝らんなくて、なんか飲もうかと…」


「俺もロビー行ってなんか飲もうかと思ってたから、一緒に行こ」


翔ちゃんと俺は並んで歩き出す。

マルの部屋の前まで来たとき、気になってドアに目をやった。


あれ…


開いてる…


ってか、誰もいない⁉︎


「マルいない…」


俺は開け放たれたままのマルの部屋の前で呆然とした。


「ああ、さっき泣きながら帰ってったよ」


「え⁉︎」


びっくりして、俺が翔ちゃんを見ると、翔ちゃんは肩を震わせて笑った。


「半分ウソだよ」


「半分…って、半分ってどっちがウソ?」


俺が焦ってきいたら、翔ちゃんは笑いながら言った。


「泣きながらって方はウソ」


安堵で身体中の力が抜ける。


「よかった……ってでも、あれ?もう帰ったの?」


「うん。なんか緊急で…撮り直しとかかな」


ロビーまで着いて、翔ちゃんはフロントの脇にある長いテーブルに近づいた。そのテーブルの上にコーヒーやお茶などが置いてあって、セルフで飲める仕組みになっている。

翔ちゃんはコーヒーを飲むようだったから、俺もコーヒーを淹れる。

ロビーには、俺たち以外には誰もおらず、幾つかおいてあるソファの一角に向かい合って座った。


「で、マルが泣いて帰ったら、なんか困るようなことあったの?」


翔ちゃんがニヤニヤしながら聞くから、一口飲んだコーヒーを噴き出しそうになった。


「いや…まあ、ちょっと…」


キスされた上に、大野さんと間違って抱きついた…などとは言えないよな…


しかもその後、マルの隣の部屋で大野さんとそういうことシようとしてた、なんて…


「さっき、マルが部屋から出てくるときに偶然会ってさ」


「うん」


「ニノに、忘我の境地だったから、ごめんって言っておいてって言われたんだけど…」


「ぼ…?なに?」


そう言えばなんかそんな単語を言ってた気がする。


「我を忘れるって意味。我を忘れてたから、ごめんってさ。んでもまた同じ境地におちいったらめげずにおなじことしてしまうかも『しれへんわ~』って言ってた」


翔ちゃんはマルの口調を真似して言った。


「な…」


なんでそんなこと、翔ちゃんに伝言してるんだマルは…


つくづく変な奴なんだよな…


俺が言葉を失っているのを見て、翔ちゃんはおどけた口調で言った。


「ますます、何があったのか気になりますね。イチメンで取り上げてもいいですか?」


俺は片方の口元をきゅっとあげて、翔ちゃんを睨む。


「いいわけないでしょうよ」


「そこをなんとか‼︎ 二宮さん‼︎」


「ダメだってば」


「ふっ…じゃあ智くんに取材させてもらいたいと思います」


「それもダメ」


「意外とケチ…なんですね、二宮さんは」


「そんなの…」


含み笑いのままの翔ちゃんに口を尖らせて言う。


「知ってるでしょ」


「…ハイ。よく知っております」


バカな話をしてる間にコーヒーを入れた紙コップは空っぽになった。