「変なカッコ…」
「ううん、かわいいよ?おいで…」
膝の上をぽんぽんとたたくと、ニノは背を向けて膝の上にちょこんと座る。
「なんでこっち向きに座んないの?」
「だって…下履いてなくて…そっち向きだと…足開かなきゃいけないんだもん…恥ずい…」
ちょうどお尻の部分がチュニックの裾で覆われているから、ニノが隠したいであろうところは全部隠れていた。
俺はニノを乗せている膝をゆっくり開いていって、その間にニノを閉じ込めるようにぎゅっと抱き寄せた。
「大丈夫だって。おいらのもこんなんなってるし」
ぐいぐい押し付けると、ニノはふふっと照れくさそうに笑みをこぼした。
「なんか、ホント、久しぶり、ですね…」
ニノが、自分を抱きしめる俺の手にそっと自分の手を乗せた。
「久しぶり…もうニノと会えなくて…ニノ切れで大変だった…」
「ニノ切れって…」
ニノはまた照れくさそうにふふっと笑うけど、ニノがいない夜はほんとにすごく寂しかった。
「ね、ニノ…」
「ん?」
「俺と会えない時…一人でシたりした?」
「なっ」
ニノがびっくりした声を出して身体を揺らした。
「一人で…おいらを思い出して、シたりした?」
「な…そ、そういう大野さんはどうなのよ…」
「んふふ…おいら、しちゃった」
「ま、マジで…」
ニノの後頭部から、耳が真っ赤になってくのがよく見えた。
「ニノのぉ、丸っこいこの手に、や らしく触 ってもらってるっての、超、妄想した」
ニノの手をちょんちょんと指でつつくと、ニノが恥ずかしそうに身を縮こまらせる。
「で、ニノは?ニノも…シた?おいらのこと考えながら…」
「し…てない。そんなこと、するわけないじゃない」
背中から横顔を覗き込むと、目をそらしながらニノが小さく呟く。
「嘘だぁ。シたでしょ?だって映画の撮影先からもらったメールさあ…めちゃくちゃ寂しそうだったじゃん」
『ひとりでゲームしてる』
『大野さんは何してる?』
『…会いたいよ』
『明後日帰るけど、会える?』
って矢継ぎ早にメールが飛んできて、おいら、にやけちゃったんだよなあ…
「ね、シたでしょ」
ニノの頰に唇を寄せて囁くように言うと、しばし黙った後、ニノは唇を尖らせたまま、こくんと頷いた。
「おいらのこと、考えてた?」
ニノが振り向いて、潤んだ瞳をこっちへ向ける。頰はピンク色に染まって、眉が困ったようにぎゅっと寄った。
「ホントは…考えて…たよ…大野さんのこと、ばっかり…」
やばい…
かわいいだろ、これ…
「ね、じゃあさ、ニノ…頭の中の俺は、ここ触 った?」
ニノの胸 の 先を探 りあてて、パジャマの上からきゅっとつまむ。
「あっ…んんっ…」