先生なんて呼ばないで 3-2 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。








Side S







ニノの言ったその言葉が本当だったら…



それで…それに『OK』って言えたら…



どんなにいいんだろ…



俺はニノから視線を外して、テキストに目を落とした。


「実用性の…感じられない英文だけど…合ってるよ」


声がかすれないように、慎重に言う。


「実用性は…あるよ」


思わずニノを見ると、にこっと笑って、首をかしげる。



…それって、どういう…



俺の止まってた頭が回り始めたとき、ドアがこんこん、とノックされた。ドアが開いて、持ったお盆に飲み物を乗せたニノの母親の姿が見えた。



ニノの母さん…グッドタイミング!



いや…ある意味…バッドなのか?



どっちなんだ…わからん!



「翔先生、和也はちゃんとやってるかしら?」


「いや~先生なんて…。和也くんがちゃんとしてますからね」


勉強机に置かれた二つの紅茶を、倒さないように奥に置き直しながら俺は笑顔で言った。


ニノの母さんは、にこっと笑って、「和也、翔くんの言うことちゃんと聞くのよ?」ってニノに言いながら、部屋を出て行った。


「さてと…じゃあ、改めて、宿題で出したとこはどうなる?」


さりげなく ー少なくとも俺はさりげなくやったつもりだったけれど、実際はわからないー テキストに戻ってニノの横顔を窺う。いつも通り、テキストを真剣に見つめる横顔からは、さっき口にした言葉に関する感情は読み取れなかった。



はあ…



相変わらず人を翻弄するのがうまいんだから…



俺は、ニノの家庭教師になってから、何度目かわからないため息をついた。



人の気も知らずに…



のこのこ問題解いてんじゃねーよっ…受験生め。



って、受験生なんだから、問題解くんだけど…ね。



ふと、勉強机の横の窓を見ると、外の雪が激しくなってきたようだった。時折、窓ガラスに白い雪が打ちつけられる。



そういや、



嵐が来るかもって…



天気予報で言ってたな…