君の瞳でつかまえて 7 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。








Side N







大野さんは両手で俺の頰を挟むと、じっと俺を見つめた。と思うと、大野さんの視線は俺の唇に移動して、その親指が、俺の下唇をなぞる。


大野さんの顔が近づいてきて、俺の胸の音が大きくなった。



どうしよ…



キ  スされる…と思った瞬間、大野さんは俺の頰から手を離して、身を離した。大野さんはそのまま、向こうを向いて首を振りながら、「ダメだよな…」と呟いた。



よかった…



胸がバクバク言っているのに気付いて、俺は自分でも恥ずかしくなった。この手首の戒めがなかったら、身を縮めたい。



キスなんかされたら、ホントに好きになっちゃうじゃん…



大野さんは、狭い牢屋の中を、下を向いたままぐるぐると歩き回った後、いきなり俺の顔のななめ上の壁に手をついた。


「言うなら今のうちだぞ」



ふふっ…唐突なんだよな…いっつも…



って、さっき初めて会ったばかりだけど…



俺は口元が緩んでいるのに気付いて、また結びなおした。笑い声を漏らしそうになるのもぐっと堪える。



俺に口を割らせようと、口調は必死で怖くしてるみたいだけど、





俺にはわかるよ。






あんたは、やさしい。



拷  問とか、平気でできる人じゃないんだよ。





だからこそ、トーマとの関係は言えない。



トーマとの関係を言えば、俺の捕虜としての価値は跳ね上がるだろう。



この人はきっと、それ以上の情報を俺から得るように、さっきの櫻井大尉みたいな上の人に命令されて、その優しい心を痛めるかもしれない。



「言うまでやめねぇから」


大野さんは唇を尖らせて眉を寄せると、壁に片手をついたまま俺の鎖骨に手を這わせた。


「っ…」


少し肌寒いくらいの牢屋の中なのに、大野さんの長い指先は温かくて、触れられると胸の奥がどきりと揺れる。


大野さんは、鼻先が触れ合うくらいの距離まで俺に顔を寄せたまま、片手を下へずらした。


「っ、あっ…」


敏感な場所を長い指先に捕らえられて、つままれると、もう声が抑えられなかった。


「やあっ…ぁん…あっ……んぅ…ぅ」


次の瞬間、俺の声は、眉を寄せて苦しそうに目を閉じた大野さんの唇に塞がれて、聞こえなくなった。



バカ…



なんで、キスしちゃうんだよ…