君を瞳にとじこめて 2 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。


BL妄想です
苦手な方はご注意くださいませ























Side O






「今月の表彰者を発表する」

王室軍と王城で働く者達が、王城の庭にならんでいる。その前に立ち、王族の正装を身につけた潤王子が、講話の後で告げた。王室で働く者達の働きぶりに応じて、毎月何名か表彰者が選ばれるのだ。


「…そして、相葉雅紀、山田涼介。以上だ。この後執務室に来るように」


数名の名前が呼ばれた後、相葉ちゃんとニノの小姓の山田の名前もあった。相葉ちゃんは、「俺?」と自分を指差して笑顔を見せ、山田はその真白な頰を赤く染めて笑顔になった。


ニノも優しげな視線で山田を見つめていて…


思わず朝の、ふたりの抱擁を思い出してしまった。



小姓が表彰されるってことは…



皆と一緒に執務室に向かいながら俺は考えた。



小姓が仕える者の推薦があったってことなんだ。



ニノが、山田を推薦したんだよな…



執務室に着くと一行はいつもと同じく席に着いた。つまり、潤王子が長机の短い側面にひとつ設けられた主たる席、その右脇が櫻井大尉、ニノがその左脇だ。俺はいつもニノの横に座るけれど、ニノは遠慮してなかなか座らない山田と相葉ちゃんを隣へ呼んで座らせた。俺はその隣へ座る。

櫻井大尉の隣に他の表彰者も座った。

表彰者には、一時金か何か別の褒美か選ぶ権利が与えられるため、表彰者を呼んで、これから執務室で確認がなされる。


「まずは…相葉だが、牢屋番に引き続き、馬小屋番としてもなかなかいい働きぶりだと聞いている」


「ありがとうございますっ」


櫻井大尉が声をかけると、相葉ちゃんは照れたように笑いながら礼を言った。


「褒美は何がいい?一時金か…何か特別なものでもいいぞ」


「お、俺、サラダがいっっぱい食べたくて…食べ物でもいいですか?」


相葉ちゃんが言うと、櫻井大尉も潤王子も目を丸くした。


「サ…ラダでいいの?」


潤王子が聞くと、相葉ちゃんはふひゃっと笑いながら答えた。


「ボウルいっぱいにしてください!」


「いいけど…本当にそれでいいの?」


「はいっ」


「じゃあ相葉は相葉サラダだな」


くくっと笑いながら櫻井大尉は手元の用紙に相葉ちゃんの答えた内容を書き付けた。今度は潤王子が山田の方へ向いた。


「山田の働きはカズから聞いている。身の回りの世話をそつなく焼いてくれて、助かっていると」


潤王子が山田に笑いかけて、山田は照れたように微笑んでふたりの王子に目礼した。揺れる金色の髪が窓から差し込む朝の光に照らされてきらきら輝いた。


「今朝も遅れそうになって叩き起こされたよ」


ニノがにやっと笑って潤王子に言うと、山田は慌てて「和也様っ」と声をあげた。


「これからも、和也様が気持ちよく過ごせるよう、またそのご公務が滞りなくこなせるよう、真心こめて仕えてくれ」


櫻井大尉が言うと、山田は真面目な顔になって「はい」と頷いた。


「で、山田は褒美はどうしたい?もし何か特別な希望があれば教えてくれ」


潤王子が言うと、山田は少しためらうように目を伏せた。


「あの…」


山田はなぜか俺をちらりと見た。


「和也様の…絵が欲しいです」



ニノの…絵⁈