君を瞳にとじこめて 11 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。


BL妄想です
苦手な方はご注意くださいませ























Side O






褒美の絵が山田に授与される日、俺も執務室に呼ばれていた。入っていくと、潤王子と櫻井大尉、ニノと山田が座って待っていた。


「山田への表彰の褒美はこちらの絵となるが…」


櫻井大尉が、布に包まれた絵を長机の上に置いた。


「ありがとうございます!大野さん…描いてくださったんですね」


「ああ」


嬉しそうな山田に、俺は頷いた。


「見てもいいですか?」


山田は俺やニノを見てニコッと笑った。


「あー、うん…いいよ」


歯切れ悪いニノに、潤王子が吹き出した。山田は不思議そうに潤王子を見つめる。


「あ、いいよ、開けて見てみな?」


潤王子が言うと山田は「はいっ」と頷いて、布を取り去った。


「わあ…」



そこに俺が描いたのは…



ユカタを着て、椅子に座り腕を組み、足も組んで、すこしむくれた表情のニノだった。唇がとんがっていて、目はこちらを軽く睨んでいる。



…ガキみてぇだけど…



超絶かわいく笑ってるニノの絵が



あいつの部屋にあるなんて



ぜってぇ、やなんだもん…



「これ…和也様、怒ってますね」


「あっ…あの…笑ってる俺の方が…よかった…よね?」


ポツリと言う山田に、ニノは慌てて言った。


山田はじっと絵を見つめた。


「可愛い…」


「えっ⁈」



えーっ⁈



皆驚いて山田を見つめた。


「あ…変ですか?なんか…和也様はあんまりこんな顔僕に見せてくださらないから…」


ニノは唇を引き結んで頰を染めた。


「この絵を見てると…和也様が僕の言ったことに拗ねてるみたいな気分になって…かわいくって…ますます身が入りますね」



マジか…



めちゃくちゃ想定外だわ…



ぶはっ、と吹き出す潤王子と、下を向いて肩を震わせている櫻井大尉と、うなだれるおいら…
 


「大野さん、そんな落ち込むなら最初からへんな絵を描いとけばいいじゃん」


潤王子の言葉に俺は首を振った。



…ニノの絵なら



たとえ山田にやる絵でも



テキトーになんか描けねぇもん…



山田がくるっとこっちを向いてニコッと笑った。


「大野さん、ありがとうございます!ますますやる気になりました」



うお、キラキラしてる…



「また、頑張って表彰者になって、和也様の絵をお願いしたいです」



マジか。



山田は澄んだ目で潤王子を見て言った。


「じゃあ…あの…大野さんには…いっぱい俺の絵を描いてもらいたいから…」


ニノが遠慮がちに切り出して、皆はニノの方を見た。


「大野さんと………同じ部屋で暮らしたい…」


皆に見られて、真っ赤になったニノがだんだん小さくなっていく声で言った。山田はため息をつくと、俺の方をちらりと見て、呆れたように苦笑した。


「今でも…おふたり同じ部屋で暮らしてるようなもんじゃないですか」


ぶはっと潤王子はまた吹き出して、櫻井大尉はくくっと笑いをかみ殺した。


「このあいだ、和也様の寝室に脱ぎっ放しの大野さんの服片づけたの誰だと…」


「わー、やめろやめろー!」


「それは…おいらがわりかった…」


ニノが慌てて山田の口を手で塞いで、俺が詫びの言葉を口にしたら、櫻井大尉も潤王子もほがらかに笑った。











-終-