あの日吹いた風の色を僕は 4-1 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。








2014年9月21日/Side N







開け放たれたままの窓から、優しい風が吹き込んできて、愛しい人の髪を揺らす。


大野さんが、自分と同じように、風に髪を乱されている俺を見下ろして、微笑んだ。


ゆっくりと、大野さんの唇が俺に落ちてきた。


俺は腕を大野さんの首に回して、そっと引き寄せる。大野さんの唇は優しく俺の唇をついばんで、ゆっくりとそこを開かせた。


夜の街の喧騒と波の音が、風に運ばれて低く聞こえてくる。



部屋に響くのは



そんな風の音と、



大野さんの唇と、
俺の唇が  ふ  れあうかすかな音。



それから、



堪えきれず漏れてしまう
2人の吐息。



頭の中ではまだ昨日の歓声が、聞こえる気がした。



大野さんの口付けが深くなる。



いつもみたいな、くすぶる熱をぶつけるようなキ スではなかった。いつもは、俺を欲しがってやまない気持ちを、全部ぶつけてくるような激しいキス。


でも今日は、唇を、舌を、そこにある温度を、一つずつ確かめていくような穏やかな口付けだった。時折目を開けて目を合わせると、そこに俺しか映ってなくて、どきりとする。





ああ…





やっと、ひとりじめできた。






「ニノ…」


「ん…」


「すげぇ…好き…」


「ふふ…どしたの?」


俺は照れくさくなって、唇を離して大野さんの顔を見た。静かな部屋に音がひびくんじゃないかってくらい、胸が騒ぎ出す。


「だって…好きだし…」


大野さんは困った顔になって、そのまま俺の胸に頰をくっつけた。大野さんの体重が俺に乗っかったけど、それは心地よい重みだった。


「うん…」


「ふふ…ニノ、ドキドキしてる」


大野さんは耳を俺の胸の上で動かして、その音を探し出した。


「だって…私も好きですから…あなたのこと」


大野さんは、満足そうにまたふふっと笑った。顔を俺の顔に近づけて、キスを再開する。


「また…泣いちゃったね…」



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手で大野さんの頰にふ  れると、彼は照れくさそうに笑った。