Kissからはじめよう 18-1 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。


BL妄想です
苦手な方はご注意くださいませ






















Side N





小道脇の木々は、俺たちの背丈よりもほんの少し低い。大野さんは、低木の奥にある、人の胴回りほどの太さの木を背にして、俺を抱き寄せたまま地面に座り込んだ。俺はそのまま大野さんが開いた脚の間にしゃがみこむ。


大野さんは俺の体に腕を回してぎゅっと抱きしめた。俺は、片方の肩を大野さんの胸に付けて身を預け、大野さんの肩に顔を埋めるようにした。


小道の、俺が来た方向からかすかに足音がする。さっきまで息を切らしていた大野さんは息を殺して小道の様子を窺っている。足音が近づいてくるにつれ、俺を抱きしめる力は強くなった。



まるで、



そうしていないと

俺が、




どこかに行ってしまうんじゃないかって思ってるみたいに…




しん、とした中に、自分の胸の動悸が響くんじゃないかってほどドキドキした。



小畑さんが近づいてくるせいじゃない。



俺を、ぎゅっと抱きしめる大野さんの力強い腕に、


密着している大野さんの汗ばんだ熱い肌に、


押し殺したような大野さんの息づかいのかすかな音とわずかに上下する肩の動きに、


大野さんの首筋に顔をうずめると感じる甘い香りに…


心臓が飛び出るんじゃないかってくらい胸が鳴る。




ねぇ、大野さん…




俺のこと、




俺があなたのことをそう、思うくらい









大切に









思ってくれてるって




うぬぼれても…いい?





パキ、と乾いた音が小道の20メートルほど後方から聞こえて、俺は一瞬びくっと体を揺らした。



小畑さんかな…



小道に落ちている枝でも踏んだんだろうか…



大野さんの首筋に埋めていた顔を上げる。

小道の方をじっと見つめる大野さんが、俺と目を合わせた。

息がかかるほどの至近距離。

月の光を受けて、じっとこちらを見る大野さんの瞳は高貴な石のようにきらきらしていた。



{8FF2DFE4-BA41-4CE8-A991-294E8E7BD15B}



大野さんがすうっと、自分の人差し指を立てて唇にあてる。

俺はその唇に視線を落とした。




俺はもう、その場所の温度を知っている。






ああ、



すごく



キス…したいよ…



小畑さんの足音がすぐ横に迫ってきたとき、大野さんは再び俺を強く抱き寄せた。


胸の音が、おかしいんじゃないかってくらい激しくなる。


息を詰めて、大野さんの体に身を預けた。