BL妄想です
苦手な方はご注意下さいませ
Side N
「でもやっぱ、ニノは感 じるよな」
頰に被さった大野さんの手が温かくて、あまり深く考えられない。ぼうっとしたままこくっと頷くと、大野さんは少し考えるような表情になった。
「ぜってぇ、今日は挿 れねぇから…ちょっと感 触だけ試してみていい?」
「え…あ、ちょっと」
大野さんは俺を体の上に乗せたまま、俺の背中に手を這 わせた。その手をそのまま下へずらしていく。
「あ…」
大野さんの温かい指が、俺の双 丘を割って、そこにそっと触 れた。
「あっ…やっ…」
大野さんの長い指がそんなところにあると考えると、途端に恥ずかしくなって、俺は頰を大野さんの 体に押し付けた。
「んんっ…ぁ…」
何回か擦 られると、変な声が出た。
「イヤ?」
「ヤダ…」
本当は、そこまで嫌ではなかったけれど、恥ずかしくてついそう答えると、大野さんはしょんぼりしたような顔になった。一瞬、胸がツキンと痛む。
「そ…だよね…」
指が離されて、ぎゅっと抱 きしめられた。
「抱っこは好き?」
「だ、抱…っこって何よ…」
「だからさっき言っただろ。抱っこだよ」
ふにゃ、と笑う大野さんに、どきんとして、身を預けるようにおずおずと頰を摺り寄せる。しばらくそのままでじっとしていると、大野さんの体が反 応しているのに気づいた。
「大野さん…また元気だね」
「ん…」
大野さんは少し考えるように黙っていたが、意を決したように切り出した。
「あのさ…もっかい、試してみてい?」
まだ考えてたんだ…
「今日は、ぜってぇ挿 れないから」
「うん…それにまだ決まったわけじゃないからね」
釘をさすように言うと、大野さんは「わかってる」とつぶやいて俺をベ ッドに転がした。