Sakura 36-1 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。


BL妄想です
苦手な方はお気をつけくださいませ














「もう、馬鹿…」


「馬鹿言うな」


体を清めて、布団に横たわった和の隣に智も体を横たえた。


「だって…動かないでって言ったのに…」


「んふ」


和は思い出したのか、頬を染めて軽く睨むように上目遣いで智を見つめる。智は笑みを漏らした。


「お前の顔見てたら我慢できなくなっちゃった」


「もう…」


和は恥ずかしそうに肩をすくめて、智の胸に顔を埋めた。智は和の髪にそっと手を触れて、撫でた。しばらくそうしていた智だったが、 やがて決意したように身を起こして口を開いた。


「なあ…」


「ん?」


和もつられて身を起こし、ふたりは向き合った。


「江戸帰ったら…」


「うん」


智は真剣な表情で和を見つめて、和の手を取ってぎゅっと握った。


「おいらは、翔様の許しを得られれば…だけど、忍び…やめる。絵師になりてぇんだ」


「うん」


和は微笑んで、智の手を握り返した。


「そんで…和と…」


智は緊張した面持ちでそこで言葉を切って、黙った。そしてもう一度和の手をぎゅっと握った。


「和と一緒に生きていきたい」


「うん…」


和の瞳に涙が滲んで、返事をする声は震えた。


「今すぐに決めてくれって言うつもりはねぇ…けど、一緒に、暮らしたいんだ…そんで」


「うん…いいよ」


「へ?」


眉を寄せて思いつめた表情で話していた智は、和の泣き声ながらあっさりした言葉に驚いて声をあげた。


「俺も忍びやめる」


「まじで…そんな簡単に決めて大丈夫か」


涙を滲ませながらも落ち着き払った和の態度に智は却って不安になった。