Sakura 37-2 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。


BL妄想です
苦手な方はお気をつけくださいませ













「そういえば和は…さ」


「はい」


「茶屋勤めしてたよな…ってそこで会ったんだもんな」


「はい」


翔はじっと考え込んだ。


「客商売は慣れてるな?」


「翔様、それはどういう…」


胸の中で小首を傾げる和に翔はにこっと笑いかけた。


「櫻井屋は味噌屋だけど…近々料理屋の店主と養子縁組を結ぶかもしれないから」


「ほんとですか⁈ 」


驚く和に翔は照れたように笑った。


「まあ、まだわかんないけどさ…」


「ふふ…翔様も隅に置けない…」


和はいたずらっぽく笑った。そして、体を離してきちんと正座した。


「決まったらぜひお声がけください…忍びを抜けても、これからもずっと…翔様の役に立ちたいです」














「雅紀はほんとにいいの?あの話」


翔が雅紀に問いかけたのは、養子縁組の話である。


「ん…もう、決めたから」


雅紀は翔の方へ寝返りをうつと、にこっと微笑んだ。


「もう離れ離れで…ただ心配するだけの日々は嫌だ」


「うん…」


翔は雅紀を抱き寄せて、その髪に顔を埋めた。


「苦労かけることもあるよ。遠くへ仕事にいって江戸に何日も戻らないことも」


「でも、櫻井屋で待っていれば、俺のところへ帰ってきてくれるでしょ?」


翔の顔を見つめる雅紀の瞳は黒々と濡れ、見慣れたはずのその輝きに翔はまた心を奪われた。


「うん、何があっても帰るよ…雅紀のところに」


「翔ちゃん…」


ふたりが交わすくちづけのかすかな音は、月光を受けて渡る風にかき消されていった。