Villa No.14 #14 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。














Side O






島へ着いて、皆ビーチでボートを降りた。


「ニノ、着いたよ…立てる?」


「…ありがと」


目を開けたニノの顔はまだ真っ青で苦しそうだった。


「ここでゆっくりしてっか?」


「や…ちょっと揺れてるから、降りる」


ニノはふらふらと立ち上がると、ボートの降り口に向かった。先に降りていたピエールが、ニノに手を差し伸べる。


「ニノミヤ…ダイジョウブ?」


「あ…ありがと」


ニノはふらつきながら、ピエールに手を差し出した。ピエールのでかい手がニノの手をぎゅっと握る。そのまま、ニノはピエールに支えられてボートを降りた。



なんだろ、なんか、むかむかする…



あいつ、ちょっと馴れ馴れしくないか?



俺は手をぎゅっと握ったままボートを降りた。降りたところは浅瀬で、ビーサンで波を切って島へと進む。前を歩くニノが振り向いた。


「リーダー」


ニノが待っていてくれる様子に俺は安堵した。


ピエールとともにビーチへ上がる。ビーチには一軒、小屋が見えた。みんなその小屋の前に集まっていて、ホテルのスタッフがシュノーケリングの道具を用意してくれていた。ビーチの前の海はかなり広い、網で囲われたエリアがあり、「生簀」になっているとホテルのスタッフから説明を受ける。


「サメやエイを飼っているそうです」


「サメ⁈ 」


「おとなしいサメですよ」


相葉ちゃんがびっくりして聞き返すのに、マネージャーは笑った。


「よし、じゃあ行ってくんね」


皆、シュノーケルを身につけると海へ入っていって、ビーチには俺とニノが残された。










隣のニノをちらりと見る。ニノの顔は、南の島の強い日差しを受けていてもまだ青白く見えた。


不意にニノがこっちを見て、ぷっと笑った。


「ふふ…行って来なよ」


「へ?でも、お前…」


「座ってればそのうち治るよ」


ニノは小屋の前に設置されたパラソルの下のチェアに座った。俺を見てにこっと笑う。


「大野さん、行きたくてしょうがないって顔してる」



…う。



「マジで」


「うん」


ニノはまた、ふふっと面白そうに笑った。



見抜かれてんな…



「じゃあ、ちょっと行ってくる」


俺はシュノーケリングの道具を持って、皆の背を追って海へ入っていった。