Villa No.14 #58 | 妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

妄想を文字に変えて〜嵐 大宮小説〜

嵐のニノちゃん、大野さんをイケナイ目で愛でる妄想小説ブログです。

残念ながら、ちょっと腐な感じです。

あくまでも妄想なので、生温かく見守ってくださいませ。



BL妄想です
苦手な方はお気をつけくださいませ



第1話→★★★

一覧→◇◇◇















Side N







さっきは危なかったなあ…



さっきというのは海の中で大野さんとツーショットを撮った時のこと。



あんな風に抱きしめられたら…



俺の体  を引き寄せる力強い腕にドキドキしたのもつかの間、大野さんが喋ると耳に息がかかって、肌  がぞわりと波だった。なのに、熱い体を押し付けられて…。俺だって、ぎゅっとしたいのに…ずるい…



あれから俺たちはビーチに戻って、別のメンバーのペアでツーショットやスリーショットを撮影し、夕方に撮影終了となった。明日は夕方の便で帰国するが、午前中ギリギリまで撮影するらしい。夕飯の時間を確認しあってから、大野さんと桟橋を渡ってヴィラに向かった。陽は落ちかけていて、もう少ししたら、きれいな夕焼けになりそうだ。そうなってほしい、と心の底から思った。明日はもうここにはいないから。顔にふわりと吹いてくる生温かい風に、珍しく感傷がこみ上げて、隣を歩く大野さんにそっと肩を寄せた。


「どした?」


大野さんは優しい笑顔を俺に向けた。


「ん…この島にいるのも…終わっちゃいますね」


「そだな…」


大野さんは海に視線をやり、「マジきれいだったな」と呟いた。


「ニノは海…好きになった?」


「へ⁈ 」


唐突な質問に面食らう。


「や、ニノあんま海好きそうじゃなかったから」


「そうですね…」


キラキラと青く輝く海。2人で遊んで、陽に焼けた。黄色に輝くサメを見て、海ガメだって見た。でも、大野さんを連れて行ってしまいそうになった海。でも、ちゃんと返してくれたんだよね…


「前よりは、好きですよ」


「ふふ、そっか」


大野さんは機嫌よく笑うと、俺たちのヴィラの扉を開けた。



俺が、海を少しでも好きになったとしたら、この人の笑顔がたくさん見られたから、かな…



俺は大野さんに続いてヴィラに入っていった。










シャワーを浴びて、湯をため、泡を立てておいた風呂に浸かった。円形のバスタブの前は一面のガラス張りだから、ヴィラのプライベートプールの向こうに広がる海、遠くの島、真っ赤に染まる広大な空がよく見えた。風呂につかっていると、シャワールームから大野さんの鼻歌が聞こえてきて、俺はくすりと笑った。なぜなら、それは嵐の曲だったから。あの人も、嵐さんのこと、好きだよね…


夕焼けをぼうっと見ていたら、いつのまにかバスタブのそばに大野さんが立っていた。


「い…っしょに入ってい?」


「ふ…いいですよ…新婚さんですからね」


初日の風景が蘇ってそう言うと、大野さんは照れくさそうに笑って、バスタブに入ってきた。


「あんときは…ニノとこういうことになるなんて…思ってなかったな…」


「あ…」


俺は湯につかった大野さんの腕にあっという間に抱き寄せられた。


「大野さん…」


大野さんはバスタブの縁にもたれかかって俺を脚  の上に抱き上げた。さっきと同じ力強い腕が俺を背中からぎゅっと抱  きしめる。違うのは、さっきは水着で、今はふたりとも何も着ていなくて…。湯の中で肌が密  着すると気持ちよくてドキドキした。そういえば、初日も…


「前一緒に風呂入ったときさ」


背中から大野さんの声が聞こえる。


「こけそうになったときお前が助けてくれて…」


大野さんも同じことを思い出してるんだ、と思うと嬉しくなった。


「あんとき、ニノの体が…変な話、めっちゃ気持ちよかったんだよな…」


「俺も……あっ…」


湯の中の大野さんの腕が動いて、指が俺の上半身の敏  感  な尖りに触れた。


「あっ…ああっ…」


身をよじると、大野さんは全身で俺を包み込むように抱きしめた。ばしゃばしゃとバスタブの湯が波だって、湯と泡が床にこぼれ落ちる。