東田直樹さん美紀さん親子の講演会。
『自閉症の僕が跳びはねる理由』を書いたのは中学生の頃。いまはもう22歳。
背の高いスラッとした直樹さんはスーツがよくお似合いでした。
☆前半の直樹さんの講演では、
レジュメにそって直樹さん自身がお話をされました。
一生懸命伝えようとする言葉ひとつひとつに会場のみんなが真剣に耳を傾けていました。
印象に残ったのは、
言葉は話せないけど、
心の中ではいつも、わかっていた。
ただ伝え方がわからなかった。
自分が人だと認識していない僕にとって、
みんなと同じ行動をすることは
無意味だった。
僕は孤独だった。
人はいつも突然現れて何かしろと、
命令するし
僕の気持ちをわかってくれない。
講演のあと、質疑応答がありました。
そのときに、直樹さんは主催のビックイシューの販売員さんに敬意を払う言葉を伝えていたことに感動と、驚きでした。
会場からの質問に対しても、悩みながらしっかりとした受け答えをしてくれるんです。
それは、もう頼りがいのある兄貴的存在!
会場の親からすると、我が子のなんで??に答えてくれる唯一の存在、救世主なのかも。
中でも面白かったのが、
『好きな人の頭の匂いを嗅ぎたがるのはなぜ??』に対する答え。
いい匂いやから♪ではなく、ひとつの安心材料。いい、悪いではなく、そのにおいをかいでいるということが必要なこと。
↓
本人は良いことではないと分かっているので、少しずつやめさせるべき。
↓
じゃあ、その方法を聞きたいとおもうでしょうが
↓
それをかんがるのは親の仕事です。
ですってー!
会場が笑いに包まれましたが、
ハッとされた保護者の方も多かったと思います。
きっと直樹さんは、自分のことを色々試行錯誤してくれるお母さんの姿をずっとみてたんだろうなぁー。
その、お母様の美紀さんの講演も素敵でした。
直樹さんが、子どもにとってどうするべきか?を考えるのは親の仕事!といいきっただけあって、
美紀さんは、直樹さんの可能性をただ信じて、いま、何に困っているか??
どうすればいいか?をじっくりと向き合った中でのお話でした。
心に残ったのは、
可能性を信じる子育てとは
目の前にいる子どもと
子どもの未来を信じ
自分に出来ることを
一生懸命やるだけ。
の言葉でした。
美紀さんのお話しは、すごく穏やかで優しいのに、芯には強さのある素敵な声とお話しでした。
今回、こんなに受け答えができて、
しかもユーモアがある直樹さんに驚きましたが、時折みせる仕草に長男と、重ねるものもありました。
いつもなら、せっかくなので
ブラブラと寄り道しているトコロですが、
早く長男に会いたい!!と思える
そんな素敵な親子の講演会でした。