これからミシャ擁護を書きまーす
反対意見も受け付けまーす

 よろしくお願いしまーす



騒がしてますねー
どこで騒いでるのかわからないけど
騒がしてますねー、ミシャ解任論



4月30日にさいたまダービーで大宮に負けて以降
リーグ戦では6戦1勝4敗1分
首位に立ったと思ったら、8位にまで転落!


攻撃力はまだほどほど残し、35得点はもちろんリーグトップ
しかし、失点はリーグ12位となる20失点
14試合で20失点……………



守備の崩壊から
「ミシャが攻撃ばかりで守備練習しないからだ!」
「守備の建て直しが急務!!!」
みたいな意見をよく聞きますよね
僕の回りでもよく聞こえてきます!


それどころか記事を見ても、そう言うジャーナリストが多いこと




もちろん、わたくし素人でございますから
ジャーナリストより正しいだなんて、大それたことは言えませんが
僕なりに考えてみました!!!



今の浦和は何が問題なのか?
なぜ失点するのか!?




僕はこれ、大前提が違うと思うんです
攻撃的戦術だから失点する
ここが違うと思うのです



ミシャのサッカーは基本的にポゼッション志向です
リアクションサッカーではありません
走行距離は長いですが、カウンターのために走る機会は多くありません



ボールを保持しつつ、相手陣内で数的有利を作って、相手をかき乱し攻撃することを基本としています


さて、ポゼッションサッカーとはなにか!




簡単に言えば
相手より長くボールを持つサッカーです



ポゼッションサッカーの権化、ヨハン・クライフも守備のことを考えない監督でしたが
クライフの考えは
「ボール持ってりゃ攻められないんだから、ボールポゼッションを70%くらいにしたら失点せえへんで!せやから守備のことなんて考えんで大丈夫や!」
です
極端ですが、そういうことです



そして、守備的MFに屈強なディフェンシブな選手ではなく
足下の技術に優れ、ボール回しの中心となるテクニシャンを置いたのが他ならぬクライフなのです


代弁するならば
「ボランチを中心にボールを保持することが最大の守備やろ!せやから細身でいいからテクニシャンを置くんやで!」
と言ったところでしょうか



そして最終ラインからビルドアップを始め、ショートパスを繰り返しボールを前に運びます
クライフはロングボールを嫌います
ロングボールは正確性に欠け、相手に奪われるリスクが高いからです
ボールポゼッションはボールを持たなければいけないですからね
ショートパスを繋げなければいけないので、最終ラインからトップまでがギューって距離が縮まります

いわゆるコンパクトな陣形ですね



ポゼッションサッカーはボールを奪われてはいけないので、奪われるくらいならバックパスを多用します
浦和でもよく見られますね?






ミシャは走るサッカーなので、極力走らないクライフサッカーとは違うんですが
大まかな流派はこれに属するはずです




クライフも守備は嫌いです
なのでCBだって屈強なCBなんて置きません
「CBかて、ボールキープ出来るテクニシャンやないとアカンで!!」


これは弟子であるペップにも色濃く残っていて
ペップはバルサでも屈強なCBを嫌いましたし、バイエルンでは本職CBを1人も置かないゼロバックなんてのもありました


SBの選手をトップ下にまで移動させるなんてこともありましたね




浦和のCBは攻撃的過ぎて不安定!!
なんてことを聞きますが、世界のポゼッションサッカーの流れでいうと正しいことなんですよね


今、世界中探しても昔ながらの屈強なCBなんてあまり見かけません
いるとしたらカウンター型チームのみです



皆さん、ポゼッション型チームで世界的なCBって思いつきます?



今や世界の流行は全員MF化です
それと引き換えにボールを保持するのです




ちなみにどんなに素晴らしいポゼッション型チームであっても、90分間ずっと持っていられるチームはありません
少なからず敵にもボールを奪われます




ポゼッションサッカーはカウンターに弱い
これは全世界共通認識です
だからこそ、クライフはボールを奪われることを嫌い、リスキーなロングボールを嫌ったわけですね




クライフは選手を走らせることも嫌います
選手が走るよりも、ボールを走らせた方が早いからです
しかもボールはいくら転がっても疲れません

なのでクライフはがむしゃらに走る選手を嫌います




しかし、そんなクライフの選手たちも一瞬だけ猛ダッシュをする瞬間があります
それはボールを奪われた時です


相手にボールを奪われた時
そりゃもう親の仇のようにプレスをかけ、その場ですぐに奪い返そうとします


なぜならば、前方に大きく蹴られた瞬間
カウンターに弱いチームは、一気に失点リスクが高まるからなんですね


そもそもDFが守備をしなければいけない事態になった時には、もうすでにほぼ失点しているようなもんなんです



ですから、「ここを突破されたら終わりだ!!」と言わんばかりに、中盤で奪い返そうとします
カウンターが発動したら、もう勝負には負けてるんです


万が一そこでボールを奪えなかったとしても、そこまで激しくプレスをかけられればショートカウンターは防げます




わかります?この前に出る守備!
高度な判断の下、すぐに奪い返すというハーフコートサッカー



CWCでのヒトコマ
GKのクリアボールを拾う場面こそ、ラインが高く密集させてるから拾えてるんだと思う



ミシャがハーフコートサッカーを試みたのは、ここだと思うんです
カウンター耐性のない浦和で、攻撃力を損なわずにカウンターに対抗するには
カウンターを発動させないこと、だったんだと思うんですよね





必要なのは、ボールを奪われた瞬間だけは
超本気で奪い返すことなんです




浦和の問題点の1つはここだと思うんですよね
 


守備が悪いってよりも、消極的守備
「ここでボール獲らなきゃ!」っていう共通認識がないから突っ込めないんだと思うんだよね
あれ1人で突っ込んでもダメなわけだ
2人以上が連動して奪いにいかないと、ひっぺ返されたら大ピンチになってしまうから
「みんないかないから、オレもいけない!!」状態に陥って、誰もいけない



それにもちろん疲労が出てくると、このボールを奪い返すプレスの足を止める要因にもなってしまう
当時のバルサはなるべく走らないから、そこまで足が止まることはなかったけど、浦和は目一杯走るからなぁ
失点が多くなると、リスクを避けたくなるので
突破されたくない!という心理から、またプレスには行きにくくなるのも要因の1つだ




突破されたくないと、距離を置きたくなるよね
少し距離があれば、向こうの仕掛け方を見てから対応出来るからだね


しかし、距離を置いてしまうと下がってしまうので、味方とも距離が遠くなってしまう
所謂、選手の距離感が悪くなるってやつだ



味方同士の距離が離れれば、クライフの好むショートパスでなくなる

そもそもパスの正確性のためにショートパスにしてるわけだから、ショートパスでなくなればパスの正確性はなくなる


パスは繋がらなくなり、相手に奪われる回数が増える!
そしてカウンターを食らう



しかも距離が遠くなると、素早くプレスにもいけない
プレスをかける前に、前方に蹴られてしまうからだ



これだ!


ボールポゼッションは常にリーグトップであるにも関わらず、失点しまう原因はこれじゃないでしょうか?


失点をしてはいけないと、最終ラインが下げるようなことがあれば本末転倒
ボールロストの危険性を膨らませているだけなんですね


我々ファンは失点が増えると
「DFラインが高いからだ!」
「DFの補強が必要だ!」と言いますが



その昔のサッカーはそうでしたが
近代サッカーは、11人の選手全てが守備陣形のパーツであり
11人全てがビルドアップから攻撃へのパーツの1つなのです!



失点を恐れて下がることなかれ
浦和のサッカーでは、下がれば下がるほど失点が増えるのだ!
下がるなら、興梠くんを残し全員が引いたサッカーをしなければいけないのだ!
中盤で奪い返さなければ、そもそも負けなのだ!!



ゼロックスから開幕当初
ミシャはハーフコートサッカーを標榜していたけど
第4節あたりから、最終ラインを少し下げてしまった




実はここにきて、ハーフコートサッカーこそ
浦和を守る戦術として正しかったんじゃないかと、思い始めた僕なのでした