5月17日にローマで行われる IORA (環インド洋連合)のイベントを夫がオーガナイズしており、その準備で、CIHEAM(バーリ地中海農業研究所)に出張(のおとも)してきました。
わたしにとって、はじめてのプーリア州の旅!
CIHEAM は1962年に創設のフランスのパリに本部を置く研究機関で、4つの研究所を持つ。バーリのほか、Montpellier (France)、 Zaragoza (Spain)、そして一番最近できたのがギリシャのクレタ島ハニアChaniaのセンター。
バーリの研究センターは、近郊のプーリア州のマーリエ出身のイタリア首相も務めた政治家アルド・モーロが、地元イタリア南部の活性化のために開設を働きかけ実現したもの。どこの国も政治家の地元は潤うのですね。
ローマには、FAOもWFPといった農業関係の国際機関がいくつかあるが、イタリア南部では、ここだけ! というのは目立っていい。とセンターの人は言っていた。
イタリア外務省が資金を出しており、またイギリス、ドイツ、フランス、スイスの私企業から共同研究のために出資を得ている。
これまでに約100カ国10,000人以上の研究者を排出していて、日本では鳥取大学からオリーブや乾燥地帯の研究などに留学生が来ている模様。
短期滞在者もふくめて、毎年120人ぐらいの研究者をホスト、ほぼ全員が奨学金を経て寮に滞在している。基本は修士号、ほかの大学と提携して博士号取得が可能。場所はバーリの中心部から離れているものの、センターの前にバスが停まるので、案内してくれた日本語もできるキアラさんが「便利ですよー」と教えてくれました。
今回、わたしもセンターの寮、なかでも教授陣が使うという立派なお部屋に泊めてもらい、朝食は寮の食堂でいただいた。
世界各国から来ている留学生たちが、キッチンを使って、各国の料理を披露するパーティもよく催されるのだそう。
これは、なかなか良い留学先だ! と思いました。
ヒジャブをかぶった女子学生を多くみかけたのも印象的だった。
ちょうど今日は学校のイベントがあったそうで、学生の皆さんと一緒にランチパーティ。
バーリ地方の料理をいただきました。
すごい種類があったけど、現地の皆さんに、食べろ食べろと言われたのが下の写真のもの。
ブッラータをスモークにしているチーズ。
ジャガイモとトマトとコッツエ(ムール貝)のオーブン焼き。
この組み合わせは、あんまり食べたことなかった。。。この地方独特のもの。
たまねぎ料理も多い。なかにチーズとハムの入った揚げパンみたいのも。
魚料理も多い。イワシのパン粉焼きは、わたしも作ったことあるけど、はじめて本場のものを食べた感動ったらない! あーー、おいしかった!
食後は Insettorio =昆虫館? を見せてもらった。
看板はイタリア語になると、やたらとかわいいが、中は研究のために害虫を孵化させたりで、もわーーーっと生暖かく、さらには虫の餌のなんとも言い難い匂いが立ち込めております。
DRスズキと書かれた虫箱があった。日本のスズキ先生からもらった虫で、イタリアにはないタイプの害虫だそう。
かぼちゃについた、白いカビのような虫を見たり・・・・
個人的にはあんまり長居はしたくない館でした。案内してくれた女性教授は、トルコ人で、イタリア人と結婚してイタリアに移住、まったく別の研究分野だったのに虫研究分野に空きを見つけたので、以来、虫博士になったそうで、いまでは虫が好き、だって。。。。。
頭がいい人は、なんでもできちゃうもんだなあ、と感心しました。