一言で言うとギブソン・レスポールを極上のクリーントーンで弾くブルースギタリスト。70年代初頭高校生だった頃、レッド・ツェッペリンの全盛期でジミー・ペイジのレスポールの歪んだ音を最初に聴いていて、レスポールのイメージがロックで使う歪んだ音のギターという固定観念にとらわれていた。

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ある時たまたま音楽雑誌に(多分「Music Life」だったと思うが)、レスポール使いの白人ブルースギタリストという記事が載っていてそれがマイク・ブルームフィールドだったわけである。このギタリストが気になり、音源を聴きたいにしても、今のようにYou Yubeもあるわけではなし、直接レコードを買ってくるしかなかった。

当時レコードの値段は2000円くらいで、当時の高校生には買うのに相当勇気と決断が要る値段だった。まあレコード店では買う前に試聴することができたので、買ってから後悔しないように試聴してから買うようにしていた。1曲目を聴いたらジミー・ペイジのレスポールのイメージから歪んだディストーション・サウンドを予想していたら、ぜんぜん違うクリーントーンが飛び出してきたので拍子抜けした(笑)。しかし渋いブルース・ナンバーでこの一曲目を聴いただけですっかり気に入り買ってきたのがこれ、アル・クーパーとのセッション・アルバムである。

Super Sessions

今からすると鉄板の名盤だと思うが、当時はそんなことは分からなかった。でも買って正解だった。
BB Kingなどはある程度聴いて知ってはいたが、同じブルースでもそういう黒人のブルースマンとは全然ニュアンスの違うブルースギターだった。今でもエリック・クラプトンと並んで白人ブルースギタリストの最高峰の一人だと認識している。

マイク・ブルームフィールドのレスポールのクリーントーンが出したくて、後にグレコのレスポール・モデルを買うのだが、同じクリーントーンでも全然違うトーンで、マイクのような音にはならなかった。あとで聞いた話だとかなり凝ったセッティングだったようだ。道理で簡単には出ないはずだ。

そこでこれが一聴して気に入ってこのアルバムの一曲目「Albert's Shuffle」である。

Al Kooper & Mike Bloomfield - Albert's Shuffle